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魂21◎表現/描写との格闘

 実は細かく調べ物したり、わからないことについて真剣に取り組んだりするのが苦手です。慣れてしまえばなんてことないのに、どうも面倒くささが先に出てしまうんですよね。時間がないのを言い訳にして、本当はきっちり調べた方がいいようなものを調べず書いてしまったり、この程度ならと深く考えずに書いてしまう。すると、偶にものすごくその事項について詳しい人がそれを読んでしまって、突っ込みまくられることも。――反省します、その度に。だけど、その曖昧さが私は好きなので、いつまで経っても精進しないという。


 SFをコツコツ書いているのですが、科学に関する知識が殆どありません。第一、興味もなかったし。SFを書き始めて必要に迫られ少しずつ勉強するようになったんですけど、新聞やネットだけじゃ集める知識にも限りがあります。専門書も買ってみたものの、何が書いてあるのか全く理解できず……、そういう状態で書いている話って、どう考えても玄人向きにはならないですよね。

 こうなったらSFは主題ではない、舞台背景・必要要素として使うことにして、ストーリーは人間関係重視で行こう、そう思い立ちました。SFの世界観や考え方は好きなんです。ただ、書ききれないだけで。だから、あくまでSFというジャンルでありながら、なにか違うものに仕上がってしまいます。それはそれで味が出ていいんですけど、偶に突っ込まれたとき「それほど知識がないので」という言い訳になってしまうのがまた辛いんですよね。

 SFに限らず、他のジャンルにおいても、自分が体験したり身近にあったりするものが題材になっていなければ、どうしても曖昧な表現、曖昧な描写になってしまいます。取材に行くことができればそれに越したことはありません。しかし、普通の会社員で主婦の私があちこちお邪魔するような時間はどこにもないのです。こうなったら妄想を膨らませ、いかにホントっぽく見せるかというのを研究するしかないというところに落ち着きます。

 見たことのないものを想像するということには無駄にエネルギーを使います。一から想像するわけにはいかないので、何かしらモチーフが必要になります。関連性のありそうなWEBサイトをハシゴしたり、本屋でそれらしき本を買ってみたり、いろいろやります。新聞も読みます。生活・科学・社会面は特に参考になります。それらを参考にしてもやもやと頭の中で妄想を膨らませ、形になるまで数日から数週間、練って練って練っていきます。

 自分が書けないものはその中から消去し、ちょっと背伸びすれば書けそうなものだけを選び出します。汚い手ですね。でも、書けないものを書いたって仕方ない。その辺は特に注意しないと、途中で放棄してしまう原因になりますからね。あくまでも、自分の筆力との相談になってくるわけです。


 小説に限らず、絵にしたって、見たことないものを描くには苦労します。どうやったらそれっぽく見えるか、どうやったら誤魔化してないように見えるか。いやらしく推測しながら描いていくんです。ここは詳細描けないから見えないようにしてしまおうだとか、色を濃くすればわからないじゃんとか。だけど、そういうのやったところで、ちょっと知識のある人からはやっぱり見抜かれてしまいます。

 誤魔化し方にもコツがあるのかも。だけど、そういう邪推な考え方をしてるうちは、上手くならないような気もします。細かい道具や服装、ポーズや背景に凝って描くことも上達するには必要です。もしかしたら、ある程度描けるようになってから、省略するすべを身につけるべきなのかも。

 そういえば、人物を描く上でまず、骨格を覚えなさいというのを聞いたことがあります。骨格がわからなければ、デフォルメのしようがないと言うことらしいです。

 基本がしっかりしていなければならないというのは、どの世界でも同じ事なんですけど、これがいざ文章を書こうとすると反映しないのは、まだまだ努力が足りないと言うことなんでしょうね。まずは誤魔化しじゃなくて、基本。わかってはいるんですけど、どうも楽な道を選ぼうとしてしまいます。


 回り道はしない方がいい。そんなのわかってても実行できない。それが人間。楽な道を探すことも時には必要なんだと言い訳をして今日も書いてます。面倒くささが先行しているうちは、多分素人止まりなんだろうなと苦笑しながら。

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