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不可思議少年和田智玄  作者: おこめi)
8/55

8.巻き込まれる性格

調査会です。変なところに力が入ってる気がします。

 翌日よくじつ今日きょう一応(いちおう)冬休(ふゆやす)みだ。やることがあり朝食ちょうしょく簡単かんたんたまごかけごはんにしようとおもったが、昨日(きのう)野菜(やさい)をあんまりべていない、ちいさななべにお玉葱たまねぎとレタスをべやすいおおきさにりシチューのルーを一欠ひとかけられて簡単かんたんなシチューをつくる。あーハムもれとこう。お、クルトンもあるじゃんあとれよう。もうめんどくさいなごはんれよう、最近(さいきん)流行(はや)ってるしシチューとごはんかる煮込にこんでクルトンをれようサクサクとんだものふたつをあじわうために、うつわうつまえすこれておく。クルトンがすこやわららかくなってきたところで、うつわうつし、クルトンをさらうえからかける。


「いただきます。」


 シチューのあまみのなか玉葱たまねぎあまみが馴染なじんでいてうまい。けやすいような食材しょくざいおおいため、やわららかくなったレタスがごたえをしてくれる。レタスはなまっていうイメージがつよいけれど個人的こじんてきには、とおしたしなっとしているレタスもきだ。キャベツとはちがうあの独特どきとくごたえが結構(けっこう)()きなんだよな。シチューのあまみにんだごはんとクルトンもうまい。シチューにごはんはありというひととなしというひとがいるが個人的こじんてきにはありだ。なんというかなんちゃってリゾットみたいな、そういうおいしさがあるとおもう。ああ、今度こんどはチーズとかれてみてもいいかもな。最後さいごこなかスライスチーズをせてあぶってをつけてもおいしそうだ。まあバーナーとかってないからあぶれないんだけどね。それに今日きょう用事ようじがあるからあんまりんだものをつくっている余裕よゆうはないな。ハムもベーコンの代《kあ》わりにれてみたけれどベーコンのうましおにない、あっさりとしたかんじがこれはこれでありかとおもわせる。


「ごちそうさまでした。」


 食器しょっき片付かたづけ、掃除そうじ洗濯(せんたく)はじめる、やらなくてはいけないことはわらせておこう。

 一通ひととお家事かじわったところでかける準備じゅんびをする。


「お、なん色々(いろいろ)やってるなとおもっていたが、どっかでかけるのか。」


 ふわぁっと貞時さだときあらわれてこえをかけてくる。


「あれ、どこにってたんだ。あさからかけなかったけど。」

かえってるやいな爆睡ばくすいされたもんでな。昨日きのう反省点はんせいてんかんがえたり、あの着物きもののことについてかんがえていたんだ。」

なにおもたるふしでもあるのか。」

「いや、記憶きおくにはなにもないが、あのひかりたまはじめてたからな。色々(いろいろ)対策(たいさく)かんがえていたんだ。」

「んで対策たいさくは。」

けるかはじくかかな。」

参考さんこうにならん、そんな脳筋のうきん対策たいさく。」


 貞時さだときとしゃべりながら着替きがえをえる。


「で、あさから特訓とっくんというわけじゃなさそうだな。」

「ああ、調しらべものだ。図書館としょかんかう大人おとなしくしてろよ。特訓とっくんはそうだな時間(じかん)次第(しだい)ってところかな。それとも早急そうきゅうにしないといけないほどのレベルか、はたまたいそがなくちゃいけない修正点しゅうせいてんがあればスケジュールをえるが。」

「いや、大丈夫だいじょうぶだ。」

かった。」


 そして、おれまち図書館としょかんかった。

 高校生こうこうせい一人(ひとり)()らしをはじめて、8ヶ月(かげつ)ほどたっているためおおまかな施設しせつ把握はあくしている。まよいのない足取あしどりで図書館としょかんかった。いたのは午前ごぜん10だった。なかはいり、まち歴史れきし中心ちゅうしん様々(さまざま)資料しりょう確認かくにんしていった。着物きもの女性じょせいっていたことがになっていた。「こので」という部分ぶぶんけばおそらくこのまちにいたことがあるのだろう、生前せいぜん死後しごかはわからないが、人間にんげんおもえないひかり妖術ようじゅつのようなものあやつっていたんだ、なにかしらヒントがあるかもしれない。


・・・


 結果けっかからうとなにつからなかった。調しらかたわるいのかな。


 歴史書れきししょ伝記でんき風土記(ふうどき)等々(とうとう)このまち周辺地域しゅうへんちいきかかわるものをいろいろしたり、新聞しんぶんやサイトでニュースなんかをていたがそれっぽいのはつからなかった。新聞しんぶんやニュースは関係かんけいない記事きじおおいのでなが気味ぎみんだところはあるが、それっぽいのはなかった。


 ぐおぉぉぉ


 一区切ひとくぎりついてからだばしていたところで空腹くうふくおもした。集中しゅうちゅうしすぎてわすれていた、時間じかん午後ごご250ふん、そりゃはらるわな。


なにつかったか。」


 いままでしずかにしてくれていた貞時さだときがここぞとばかりにこえをかけてきた。

 おれ両手りょうてうえに、かたをすくめお手上てあげといったポーズでくびよこった。


「そうかかったか。まあ、おれうしろからていてっかかることはなかったからな。」


 うしろからてたんだ。まあいったんやめておそめの昼休憩ひるきゅうけいとするか。

 おれ資料しりょう片付かたづけていたとき、不図ふと掲示板けいじばんのポスターがはいった。

 かせ 午後ごご3より 中央ちゅうおうホールにて 今回こんかいほん鬼娘おにむすめなみだ


 いたことないほんだな。いまからか、とおぎわかるいていくか。


 資料しりょう片付かたづわり、なにめしべようと図書館としょかんあとにしようとした。図書館としょかんるには中央ちゅうおうホールのまえとおらなくてはいけない。

 子供達こどもたちあつまっており、司書ししょさんのようなかた中心ちゅうしんとなってかせをはじめようとした。かる調しらべてみたが、どうやら地元じもとならではの童話どうわのようで、このまちでぐらいしかられていないおはなしのようだった。


 かせの内容ないようはこうだった。

 むかしとあるむらがあって老若男女(ろうにゃくなんにょ)平和(へいわ)たのしくらしていたという。とある()(おに)むらおそむらおんな子供こどもをさらっていったという。おに集団しゅうだんにはおにむすめもおり、つれてこられた子供達こどもたちはなしをしていた。子供達こどもたちむらかえしてくださいとおにむすめいて懇願こんがんしたらしい、そこでおにむすめほかおにぬすみ、逃亡とうぼう実行じっこうしたのであった。

 しかし、判断能力はんだんのうりょく経験けいけんあさ子供達こどもたちだけでの逃亡生活とうぼうせいかつきびしく、身体しんたい限界げんかいむか力尽ちからつきる子供こどもや、あしはずがけから転落てんらくするものもてき、最終的さいしゅうてきには食糧不足しょくりょうぶそくとパニックになり次々(つぎつぎ)子供達こどもたちんでいった。心身しんしんともにつよかったおにむすめだけがピンピンしていた。最後さいごのこされた一番(いちばん)(なか)かったむらむすめかつぎ、むら目指めざしていたが最後さいご衰弱すいじゃくしてんでしまう。私達わたしたちのために頑張がんばってくれてありがとうという言葉ことばのこし、最後さいごむら子供こどもんでしまう。一人(ひとり)(のこ)されたおにむすめきじゃくりおにもともどっていったが、うごきながら生活せいかつしているおに集団しゅうだんはもうそこにはのこっておらず、おにむすめ途方とほうれてわる。


 たまにあるバッドエンドの童話どうわか、そのあと司書ししょさんが色々(いろいろ)はなしており、教訓きょうくんとしては判断力はんだんりょくとぼしいちいさい子供達こどもたち独断どくだんでの行動こうどう大変(たいへん)危険(きけん)だから、かえしのつくまえ大人おとな経験者けいけんしゃ相談そうだんすることをわすれないで、といったところだろうか。


 なんとなく最後さいごまでってしまった。かせは10ぷんくらいだった。おれあらためてあるし、図書館としょかんあとにした。


 鬼娘おにむすめなみだか、童話どうわというものは時代じだいとともに結構(けっこう)美化(びか)されているものがおおく、外国がいこく童話どうわとく改変かいへんされていることがおおいってくな。もしかしたらあの童話どうわもととなったなにかがあったのかもしれないな。今度(こんど)(さが)してみるか。

 そうおもったところでおれあゆみをめた。

うまく昔話を作れた気がしないです。

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