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 ×××○年 五月十四日


 お菓子の力は偉大である。


 放課後、部室で待つ藤原さんに恐る恐るお菓子を渡してみた。


 すると、ポカンとした顔の後、クスクス笑い始めた。

 どうやらお菓子で怒りがどこかに行ったらしい。



 もう一度言おう。



 お菓子の力は偉大である。



 それと、今日緋山はずっと何かを考え中だった。

 恐らくだが勉強の事ではない。



 ……ヒロインの誰かの事を考えてるのだとしたら少し面白いとは思った。




 ×××○年 六月一日



 中間テストは危なげなく終わった。

 藤原さんも高校初のテストでいい成績を残せてよかったと喜んでいた。


 今日まですべてのテストが返ってくるからか、偶然なのか、四葉さんと会った。


 と言うか、強制的に会わせられた。

 今日は部室によらず、まっすぐ帰宅する予定だったのだ。


 が、突然教室に保険医の先生乱入。

 俺を連れて、保健室に直行。

 保健室で寝ていた四葉さんの近くに座らされる。

「用があるから、少しだけよろしく!」って言われる。


 ……え、ほんとに俺に看病させるの? って思った時にはすでに手遅れだった。

 まあ、看病と言っても、どうやら横になってるだけのようなので、割と元気そうに「こんにちは」と手を振っていた。


 とりあえず大丈夫そうではあったが、近くのを取ってあげたり、氷枕を交換したりぐらいはしてあげることにした。


 そのまま、看病? しながら少し話して過ごした。

 四葉さんは元気な時に自宅で勉強を教えてくれる人がいるらしく、今回のテストも悪い点数ではなかったらしい。(と言うかテストの日に学校に来れたのが、若干すごいと思った)


 その後も軽く会話をしながらいると、先生が戻ってきた。


 どうやらもう用済みっぽかったので出ようとすると、四葉さんに「またお話ししてくださいね」と言われてしまった。


 快く「そうですね」とは言ってみたが、主人公より早く攻略キャラと仲良くなってよかったものか? とも思った。


 が、そこまで思ったところで、思い出した。

 昔ゲームで四葉さんを攻略するときに、最初の段階で「ではこれで、あなたは私の六人目のお友達ですね」とか言われた気がする。


 ……なんとなく大丈夫のような気がしてきた。

 俺はあくまで友達。

 それも彼女にとっての三人目の友達。


 そして俺の後、来年の九月までに四葉さんにはあと二人もお友達が出来るということだ。


 友達でいる分には問題ない。

 と言うかもともと誰かと友達になろうとかは思ってたしね!



 とりあえず今日はなんとなく疲れたから、ねる!!



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