カクヨムロイヤルティプログラムの観察メモまとめ(2026年5月時点)
※2026年5月1日時点の推測です。変更される可能性があります。
この記事は、公式情報+自分の観察から「こういう計算っぽい」を推測したメモです。正式仕様は公開されていない(または全ては書かれていない)ため、外れている可能性があります。
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● 基本概要(公式ベース)
・カクヨムロイヤルティプログラムは「カクヨム」の作者向けインセンティブ制度。
・2019年10月に開始された収益還元システム。
・参加には規約への同意と申込みが必要。未成年は保護者の同意が必要。
・広告収益を受け取るには、作品ごとに「広告表示」をONにする必要がある。
・ギフトによる収益を受け取るには、作品ごとに「ギフトの受け取り」をONにする必要がある。
・作品の閲覧状況などに応じて「アドスコア」が付与される。
・さらに読者から贈られる「ギフト」も収益対象になる。
・最終的には「カクヨムリワード」として付与され、1リワード=1円相当として交換できる。
・交換先は、BOOK☆WALKERコインなら100リワードから、Amazonギフトカードなら500リワードから、現金は3000リワードから。
・付与されたカクヨムリワードの有効期限は12か月。
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● スコアとリワードの扱い
・カクヨムリワードは大きく分けて「広告リワード」と「ギフトリワード」の2本柱。
・広告リワードは作品・エピソードの閲覧状況に応じて発生する。
・ギフトリワードは読者から作者へ贈られたギフトをもとに発生する。
・したがって、最終的な収益は次のように整理できる。
【基本式(整理)】
カクヨムリワード = 広告リワード + ギフトリワード
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● アドスコア計算(推測)
公式説明から読み取れる内容は次の通り。
・アドスコアはエピソードの広告閲覧数に応じて付与される
・エピソードの文字数が係数として考慮される
・同一ユーザーの連続アクセスは除外される
・広告クリックはスコアに寄与しない
・有料会員の画面には広告が表示されないが、表示されたものとして計算対象になる
・不正が発覚した場合はスコア剥奪や参加取消しの可能性がある
公式ではアドスコアの厳密な内部式は非公開だが、説明文と観測結果から、ざっくり次の形に近いと予想している。
【基本式(推測)】
エピソード1話あたりのアドスコア
= 広告が表示されたエピソードPV × エピソード文字数による補正係数
【文字数補正係数(推測)】
エピソード文字数による補正係数 = エピソード文字数 ÷ 2000
【上限(推測)】
・1エピソードあたりの有効文字数は最大10000文字まで
・したがって、補正係数は最大5.0程度で頭打ちになると考えられる
この形で考えると、
・2000文字 → 係数1
・4000文字 → 係数2
・10000文字 → 係数5(上限)
という計算になる。
つまり、カクヨムは単純な「1PV=1スコア」ではなく、読まれた文字量が評価される仕組みだと考えられる。
短く分割してPVだけを稼ぐ手法を抑えつつ、長く書けばそのぶん有利だが、無限には伸びないように設計されている。
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● アドスコアの集計タイミング
・アドスコアは毎日6時30分ごろ、前日分がダッシュボードに表示される
・ただし、日次表示は暫定値
・日次表示では小数点以下切り捨てで出ているため、月末に見える合計と確定値には少しズレが出る
・翌月5日ごろにワークスペースへ反映される値が月次の確定アドスコア
・そのさらに翌月中旬ごろ、アドスコアやギフト数に応じてカクヨムリワードが付与される
「今月読まれた分」が「確定したリワード」として見えるまでには、少し時間差がある。
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● 広告リワードへの変換(推測)
アドスコアがそのまま円になるわけではなく、月ごとの「分配レート」があると考えられる。
【変換式(推測)】
広告リワード = 獲得したアドスコア × 当月の分配レート
【当月の分配レート(推測)】
当月の分配レート = 広告による還元分 ÷ 総アドスコア
公式では、広告売上の70%を還元するとされている。
そのため、実質的には「その月の広告収益総額」と「全体のアドスコア総量」のバランスで、1アドスコアあたりの価値が決まる構造だと考えられる。
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● 分配レートの傾向(観察)
過去の観測例を見ると、分配レートは固定ではなく月ごとに変動している。(グラフ参照)
傾向としては、
・2019年〜2021年ごろは 0.05〜0.06台が多め
・2023年ごろは 0.03台中心
・2024年は 0.02前後まで落ち込む月が目立つ
・2025年以降はやや回復傾向が見られるが、初期ほど強くはない
季節性としては、
・年末(11〜12月)や年度末(3月)は高めになりやすい
・春先〜夏は低めになりやすい
といった傾向が見える。
ただし広告市況や外部要因の影響も大きく、絶対的な法則ではない。
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● ギフトリワードについて
カクヨムには広告収益とは別に「ギフト」による収益がある。
読者は「サポーターズパスポート」に加入することで、毎月ギフトを受け取れる。
また追加購入も可能。
【サポーターズパスポート】
・ライト(480円):毎月ギフト1個
・スタンダード(740円):毎月ギフト3個
・デラックス(1700円):毎月ギフト10個
【追加購入】
・ギフト1個:150円
・ギフト10個:1400円
このギフトは特定の作者へ付与することができ、作者が受け取ったギフト数が、毎月のカクヨムリワード算定に使われる。
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● ギフトリワード計算(推測)
ギフトも単純に「個数×固定単価」ではなく、作者の活動量が補正に入っている可能性が高い。
【基本式(推測)】
ギフトリワード = 受け取ったギフト数 × 実質単価 × 当月の活動による補正係数
【ギフト単価(推測)】
・実質単価=当月のギフト収入 / 当月に使用されたギフト数 で計算されていると思われる
・ギフトは購入したその月以外にも使用できるため、単純なレートにはならない。(例えば1月に購入して2月に使用すると1月分の単価は上がり、2月の単価は下がる)
・ギフトは運営が配布することもあり、運営が配布した後の実質単価は下がる。(運営のギフト予算は別なのかは不明、単にギフト収入から出している可能性大)
・報告されているのは、1ギフトあたり100〜150リワード程度(運営がギフトを配った後は単価が下がる。開始初期は150近くだったが無料ギフト配布後は120~130程度になっている)
・実用上は「1ギフト=120リワード程度」で見積もると考えやすい(近年は運営のギフト配布が多いので単価は下がっている)
仮にサポーターズパスポートを固定費とギフト費用に分離すると
・ライト(480円):固定費330円 + 毎月ギフト1個(ギフト単価150円)
・スタンダード(740円):固定費330円 + 毎月ギフト3個(410円/3個 ギフト単価137円)
・デラックス(1700円):固定費330円 + 毎月ギフト10個(1370円/10個 ギフト単価137円)
・ギフト1個:150円(ギフト単価150円)
・ギフト10個:1400円(ギフト単価140円)
となるので、まとめて購入した人が多いと実質単価が140に近くなると考えられる。(開始初期)
運営が無料ギフトを配布した後は、収入に対してギフトが多くなるので実質単価が低くなると考えられる。(現在)
無料配布があった後は単価は低くなると考えておくとよい。
以下のグラフは、エッセイやXなどのSNSでギフトリワードを公開していたアカウントから収集した、ギフト1個当たりのリワード(実質単価 × 当月の活動による補正係数)である。
1ギフトあたりおおむね100〜150リワード程度となっている。同時期でもユーザーごとにギフト1個当たりのリワードが異なっている。これは活動による補正係数の影響が考えられる。
【活動補正係数(推測)】
・0.7〜1.0程度の範囲ではないかと推測(観察していると同月にもらえているユーザー間の差は30%以内)
・活動基準を満たしていないと係数が下がると思われる(どんなに多くても1ギフトあたり150付近なので減屯する方向に計算式が組まれていると思われる)
・もしくは、アドスコアのようにスコアが設定されており、それによる2段階の分配が行われている可能性もある。(ただしユーザーからは1段階しか見ることはできない)
公式が例として挙げている活動実績は次の通り。
・限定近況ノートを1つ以上投稿していること
・作品を更新していること
ギフトをもらったユーザーの観察結果から、活動基準はそれほど厳しくなく、大量に更新してもそれほど多くはもらえないと思われる。
受取月に以下の活動実績を作ることで、係数が加算(減算の回復)される設計となっていると推測される。例えば以下のようになっていると思われる(暫定)
・基本値(活動なし):0.7
・限定近況ノートの投稿:+0.1
・新規作品の投稿:+0.1
・規定回数もしくは規定文字数の更新:+0.1
※各補正係数は暫定。更新条件はアドスコアの計算を鑑みると文字数の可能性が高い。
そのため、ギフトをもらった月は、限定近況ノートを投稿し、新規作品を投稿、また更新して活動実績を作るのがよいと思われる。
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● 収益性の傾向(観察)
・カクヨムは「読まれた文字量」を重く見ている設計に見える
・短く細かく刻んでPVだけを増やしても、文字数補正が低ければ伸びにくい
・逆に長く書いても、読まれなければ意味がない
・つまり「適度な文字数で、ちゃんと読まれる」ことが重要
・なろうチアーズと比べると、完結済み・非更新作品でも読まれ続ければ収益化しやすい
・過去作や完結長編が、そのまま「資産」として働きやすい構造に見える
・さらにギフトがあるため、PVだけでなく作者ファンの熱量も収益に繋がる
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● 雑感(主観)
・なろうチアーズが「更新のある連載作品を強く推す」設計だとすると、カクヨムロイヤルティプログラムは「読まれる作品資産」と「作者につくファン」の両方を評価する設計に見える
・そのため、ただ連載を続けるだけでなく、どの文字数で、どのジャンルで、どの程度のストックを作り、どうやってファンを増やすかまで考える必要がある
・広告だけを見ると「作品単位の資産形成」寄り
・ギフトまで含めると「作者単位のファン経済」も組み込まれている
・結果として、なろうよりも「作品ストック」と「作者活動」の両面が重要なシステムに見える
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● 参考(公式)
カクヨムロイヤルティプログラムについて
https://kakuyomu.jp/guide/loyalty_program
作品に広告を表示してカクヨムリワードを獲得する
https://kakuyomu.jp/help/entry/ad_reward
カクヨム小説投稿ガイドライン
https://kakuyomu.jp/legal/guideline#loyaltyProgram




