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誰もわからない!



 ほんとうのことは誰もわからない。宇宙が存在し天の川銀河があり太陽系があり地球があり、なぜ地球には生命が存在しているのか誰もわからない。宇宙は拡大し続けているらしいが、太陽が寿命を迎えればおのずと地球はのみ込まれてしまう。もしその未来まで人類が継続していたとしても、もはやすべてがのみ込まれてしまうのだ。同時にそれは、人類が蓄積してきたすべてが、あらゆる叡智と遺産が消滅してしまうのだ。


 ──世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人と、読破したことのない人だ。


 『ペット・サウンズ』あとがきの村上春樹の言葉だ。


 ほかにも『カラマーゾフの兄弟』について、


 ──これぞ最高峰の総合小説。これを読まずして文学を、いや人間を語るなかれ。(教育学者 齋藤孝)


 ──およそ続編というものが全く考えられぬほど完璧な作品。(評論家 小林秀雄)


 神の存在の是非、人間の矛盾や両面性、良心、残虐性、科学の功罪、罪と罰、家族の愛憎、希望と絶望…… およそ2000ページの物語の中にすべてが描かれている。

 明治以降の文豪と呼ばれる日本人作家の作品には、ドストエフスキーの影響が多くみられており、彼が日本文学界にどれほどの衝撃を与えたか計り知れない。

 もしほんものの文学を理解しようとするならば『カラマーゾフの兄弟』を読破しなければならない。 ──短縮本や漫画本ではダメだ──


 もしほんものの文学を描きたいと願っているのであれば、なおさらだ。そんなもの読まなくても小説は書けると思っている人間は、エンターテイメント小説で満足しているか、まったく文学や小説を理解していない。 ──ただ小説家になろうはエンタメ小説が主流の投稿サイトだから、当然『カラマーゾフの兄弟』を読破した人間はごく少数に限られるだろう──


 村上春樹が『カラマーゾフの兄弟』のことを記したあとがき、ザ・ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』を、YouTubeで聴いてみた。よくわからなかった。人生は儚くくるしみやかなしみに満ちている。だからこそ『カラマーゾフの兄弟』を読まなくてはならないのだろう。



 愛犬シーズーのシーの寝息を聴きながら日本酒を飲み読書をする。もうすぐ夜明けだ。宇宙の摂理とはなんの意味があるのだろうか?




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