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アフガンの光はいま? Part2



 およそ4年ほど前の2019年12月、アフガニスタンにその身を捧げて活動されていた中村哲医師が、何者かに銃撃され亡くなられた。

 中村哲医師は、アフガニスタンに25キロにもおよぶ用水路をつくり農業の発展に尽力された。オレは悲報聞いてとても悲しく、悔しくなり、すぐに二つの短編を執筆した。公開している『シーとアフガンの光』『シーと片隅のひかり』である。

 そのうち『シーとアフガンの光』の序章で、オレは次のような文章を書いたのだ。ふたたびタリバンによって制圧されたアフガニスタンの現状について、中村哲医師ならどう思うだろうかと思いながら……



 国土を省みぬ無責任な主張

 華やかな消費生活への憧れ

 終わりのない内戦

 襲いかかる温暖化による干ばつ

 終末的な世相の中で

 アフガニスタンは何を啓示するのか

 見捨てられた小世界で

 心温まる絆を見いだす意味を問い

 近代化のさらに彼方を見つめる

 (N医師、ある日本の新聞への寄稿文)



 ある日本人医師が愚かな銃弾を受けて亡くなられたことをニュースで知り、あらためて彼の人生をかけた尊いおこないに思いを()せました。


 当然、おれはアフガニスタンの大地、空、風、太陽の光もまったく知りません。しかし乏しい想像力の限りを尽くし、ひとつの物語を書かせていただきたいと願いました。

 ここに書かれていることはすべてフィクションであり、拙い描写と文章のなんでもない物語です。もし少しでも、アフガニスタンの光を感じていただけたら幸いです。



 今夜も愛犬シーズーのシーは、ベージュの柔らかな毛布から丸い顔を出して、一定のリズムで小さな寝息をたてています。

 あたたかなぬくもりを感じながら……


 シーがそのくもりのないまなこで、アフガニスタンの太陽の光の下に立ったのならば、どんなことを感じるだろう。

 おれの物語は、そこからはじまります。


 ──以上、『シーとアフガンの光』序章──



 今朝も薄明のなかを愛犬シーズーのシーと散歩に出かけよう。外は薄っすらと雪が積もったようだ。シーは雪が好きだから、どんなに寒くても喜んで歩いてくれるだろう。




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