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第52話
ホテルの話が終わり、さらに各自の日程のすり合わせが終わると、今度は最終日の話だった。
「では、最終日の話に移ります。最終日はホテルから手野空港、さらに関西国際空港へと向かい、大公国へとご帰還するまでの旅程となります。お手元の資料、最終ページになりますがご覧ください」
上杉課長が言いつつも、最後の紙を見るように指示をする。
ぺらぺらとめくる音が収まると、課長が続けた。
「今回は専用の防弾使用を施したリムジンで送ります。前後には大阪府警察からの支援を受け、パトカーを前2台後1台の合わせて3台配備してくれることになっています」
「手野空港までということですよね、このパトカーの先導というのは」
ハッシェが上杉課長へと手を上げつつ尋ねた。




