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大公殿下のお忍び訪問  作者: 尚文産商堂


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第49話

「中家さん?」

上杉課長は、手を静かに上げた中家へ聞く。

「すみません、質問なのですが。この書類を見るにそれぞれおおよそ5分毎ぐらいにホテルに到着することということと、途中で1回程度休憩をとることとなっておりますが、比較的短距離ですので休憩をとる必要があるのかということと、この程度でしたらまとまって護衛船団方式で移動した方が安全ではないのでしょうか」

中家の主張ももっともだと、何人かはうなづいて見せる。

それに対して上杉課長は静かに答えた。

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