3の未来
相手がどんな心境で、どんな行動に出るか。どんな言葉を発するか。物語を進めるためには、誰をどう動かすべきか。自分がどう動くべきか。どうすれば、自分の向かう結末に持っていけるか。
人生なんて、お話作りと一緒。それでも予想外のことが起きた時は、自分が相手への理解不足だったか、得た情報が足りなかったか。そのどちらかだけだ。イレギュラーな災厄などの異常事態は、10年もあればたまに起こることなんだから、慌てふためくことはない。
あと6年か、あと9年。勝手に3という数字に親しみを持っていたが、やはりこの数字には、昔から縁があるらしい。生まれ年、誕生日、住所の番地、家族構成ーー―ー全てに3がつく。私は昔から、3という数字が好きだった。3で割れる数字が好きだった。3、6、9……私にとって、3とはキリの良い数字なのだ。だから6年か、9年。その起点にある今年を好ましく思う。
どちらの結末になるのか、するのか、それはその時になってからでしか分からない。もしかしたら、思いもよらない登場人物が、結末をひっくり返してしまうのかも。いやいや唐突に降りかかる災厄が、有無を言わせず打ち切りにさせる可能性だってある。
だからそれまでは、またお話作りを続けて結末を考える。あーでもないこーでもないと、書いては消してを繰り返しながら。
自分が満足できる結末が思い浮かべばいいけれど、やっぱりそれが分かるのは、3の未来になってからだ。
2015年(H.27)