表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

9話

ガチャ


「宏明たちは椅子にでも座って待っててよ。俺が手続きしてくるから。」


「ん。わかった。」


「こんにちは。」

受付嬢に挨拶する。


「こんにちは。お帰りなさいませ。環様。」


「ただいま。スピッチそっちはどう?」


「どうもこうもありません。言い寄ってくるやからばかりです。環様のお願いなのでやっているんですよ。」

そう。スピッチには、今度はギルドの受付嬢に憑依してもらった。


「ああ、ありがとう。それに、今日でCランクだから終わりだよ。」


「やっとですか。環様だけならもっと早かったでしょうに。」

スピッチは親の敵のように三人を睨んでいる。


「まあまあ。俺の親友達だよ?それに、三人とも頑張ってるから面白いんだよ。」


「全く。環様はいつも楽しんでいらっしゃいますね。」


「そう、皮肉るなって。明日、明後日は休みにするから明日は無理だけど明後日は二人で出掛けようよ。」


「分かりました。それで許します。はぁ。

これでDランクのゴブリン討伐とウルフ討伐の依頼を達成したのでCランクの昇格試験を受けれます。いつ、お受けになられますか?」


「今日の午後からでお願いします。」


「分かりました。では、午後2時にギルドの裏の訓練所で行いますので遅刻をしないようにお願いします。」


「ありがとうございました。」

礼をして三人の元に戻る。



「どうだった?環。」


「ん?今日の二時から昇格試験だってさ。だから、これから二時まで自由時間ね。」


「おお!」


「よっしゃー!」


「あんまりはしゃぐなよ。」


「じゃあ、解散!」



三人はそれぞれドアからギルドを出ていく。



「ふぅ。」


では、これから春馬を尾行するとしよう。


気配を消して春馬についていく。



なぜ、俺がこんなことをしているのか。それは、三人を尾行すると結構面白いのである。

きっかけは、たまたま休みの日に宏明が女連れでいるところを見つけたからである。

宏明は女が好意を寄せているのを知っているがそれを見て楽しんでいるのが遠目から見て分かり、宏明と女のやり取りを観て笑っていたのはいい思い出だ。

他の二人もそれぞれ色々していたのでそれを尾行して観て笑っているのである。


おっ、早速春馬はある一つの店に入りました。

店の名前を見てみると『もえもえウサミミメイドカフェ』という店らしい。


このように、春馬はメイドが好きらしい。他にも『ネコミミ』や『イヌミミ』何てところにも入っている。


中で春馬が『もえもえウサミミショートケーキ』を頼んで美味しくなる呪文をしてもらっている。


これは、ヤバイな!



そんな感じで一時間程春馬を観察していた。




ギルドに戻ってきました。一時半です。二時まで待つことにする。


「環様のパーティーの皆さんですか?」


既に三人とも揃っており今か今かと昇格試験を待っていたときだった。


「そうですが。」


「今回の試験官を勤めさせていただく。サンモネスと言います。」

金の長髪の美人さんが立っていた。


「宜しくお願いします。」


「まず、昇格試験はパーティーVSパーティーのバトルに成ります。」


「えっと、他のかたは...」

もしかして、この人とバトルするのだろうか。


「今来ますよ。後、私は審判をしますからバトルには参加しません。」


おっと、顔から感情が漏れていたらしい。気をつけなければ。


「おーい。サンモネスー。」


「あぁ、今来ましたね。バトルの相手はBランクパーティー『明けの晩餐』の皆さんですよな」

そう言って入口側を指差す。


そちらを見ると、盾職だろう大盾を背中に持っている大男と双剣を腰に下げた男、魔法使いの格好をした女性が二人此方に向かってきているところだった。



「俺が、『明けの晩餐』のパーティーリーダーをしているガルドロだ。」

大盾の大男が名乗る。


「僕が、このパーティーのリーダーの環 生須です。

宜しくお願いします。」


「おお。イケスだな。よろしく。」


「では、ルールの説明をしようと思います。

相手を死に至らしめる行為は禁止です。それ以外でしたら基本的に大丈夫ですので思う存分バトルしてください。」




「それでは、両パーティーとも準備はよろしいですか?」


「ああ。いいぞ。」


「オーケーです。」



「では、初め!」



まず動いたのは双剣の男だった。合図と同時に動きだし春馬に斬りかかる。それを、公が盾を構え間に入り防いぐ。


ギギギ


鉄と鉄が擦れる音だ。


宏明は後ろに下がり麻痺毒霧の呪文をとなえる。


俺はガルドロに糸で斬りかかり麻痺毒霧の時間を稼ぐことにする。


驚くことにガルドロは糸を完全に見切っている。

袈裟斬り、切り上げ、突き、凪ぎ払い。全て防がれる。こうなりゃ意地だ。後衛の魔法使い二人が倒れるまでに倒してやる。


「グオオォォ。」


何回か攻防を繰り返しガルドロは痺れを切らしたのか盾を全面に押し出し叩き潰そうとしてくる。


今だな。


盾で前が見えにくくなっているガルドロの視界から消えるように足元へ潜り込み足払いをかける。


ドザザザ。


倒れこむガルドロの背中に膝蹴りを入れ押さえ込む。


ドサッ。ドサッ。


ここで、二人の魔法使いも倒れたようだ。


双剣の男の方を見ると、

双剣で攻撃をする。→公がいなす。or 怪我する。

→春馬が回復する。の無限ループに陥っているようだ。


そのうち、双剣が公の鋼魔法により強化された盾により折られてバトルは終了になった。



「そこまで!この試験合格とする!」


どうやら、無事に合格になったらしい。


この後、打ち上げで夜遅くまで盛り上がり宿に戻ったのは朝だった。


「おやすみー。じゃあ、明後日出発だから各自準備をしとけよー。」


「りょうかい。」



寝る前にステータスを確認しよう。



ネーム 生須 環


ランク B


称号 生ける辞書・鬼畜師匠


状態 元気


属性

風・土


職業

司書


ユニークスキル

知識の図書館・アイテムボックス


スキル

魔導機器作成level6演算levelMAX 製図level4

危険物取り扱いlevel4


忍level7直感level7感覚強化level7身体強化level7

接待level2魔力操作level7言語理解level8

速読level5テイムlevel6解体level4


武神level1魔神level1製神level1総合鑑定level1



昇格試験でスキルが合成されたらしい。


驚いたが眠気が勝っている。

寝ることにする。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ