6話
俺は今、スキルを合成させるべく訓練所で鍛練をしている。
「生須様、夕食の時間まで後一時間でございます。」
そこには、ガーネットと瓜二つの女性が立っていた。
「ありがとう。スピッチ、いつも悪いね。」
「いえ、生須様のお役に立てたなら幸いです。」
この、スピッチだが俺のテイムモンスターである。
ステータスは
ネーム スピッチ・サスペクト
種族 闇人
称号 闇の住人
状態 元気
職業
メイド
ユニークスキル
魔眼
スキル
闇魔法level8暗視levelMAX 体術level5
身体強化level5 感覚強化level5直感level5
魔力操作level6憑依level9
図書館で読んだ本の中に召喚魔法について書かれている本があったのでそれで呼び出した。闇人をガーネットに憑依させたのだ。
本人いわくガーネットさんは死んではおらず憑依を解除したら憑依していた時の記憶は消えて元のガーネットさんに戻るらしい。
闇魔法level8や体術level5を持っており結構強いが
スピッチは戦闘要員ではないので基本的に支援に徹してくれている。
「生須様早くしませんとパーティーが決まりますよ?」
おっと、今日はダンジョンに潜るときのパーティー決めが夕食の時にあるといっていたな。
「あぁ、分かった急ごう。」
まぁ、十中八九俺は宏明、春馬、公の三人と一緒のパーティーだろうけど。
ガチャ
訓練所から帰って部屋でシャワーを浴び、着替えた俺は食堂のドアを開けた。
「「「ギャハハハ」」」
不良派の汚い笑いがうるさい。
「やっと、全員揃いましたね。それでは、明日から挑んでもらいますダンジョンについての話を始めたいと思います。皆さん夕食を食べながらでいいので聞いてください。」
第二王女のアブリ様が司会をしている。
というか、王女が司会してるのに他の人が夕食を食べていていいのだろうか?まあ、王女が良いといっているのだから良いのか。
不良派は雑談に花を咲かせ全く聞いていない。
堅実派は夕食を食べず真剣な面持ちで聞いている。
小村 舞はイケメンの執事を追って視線を巡らしている。
勇者ではないものは食べながら聞いている感じだ。
絶望派の三人の食事は他と比べて少量で質素だ。
俺はゆっくりと食事をしている。話はスピッチが聞いているからね。
「・・・・と言うことでよろしいでしょうか?」
「オッケーで~す。」
「分かりました。」
「ん?いいんじゃない?」
「はーい。」
コクコク
派閥によって返事は違うが決まったのだろう。
「では、パーティーを皆様方でお決めください。」
「まずよ~。俺らんとこは、四人と五人でいいだろ~。」
「我々も小村さんを入れて丁度です。」
「俺達も丁度だな。」
「じゃあ、そこの三人と生須っお前な?」
三人が俺を見てくるが無視をすることにする。
「ん?了解。」
「では、決まりましたね?まぁ、皆様も子供ではないので明日のことはとやかく言うつもりはありません。では、また明日の朝にここに集合と言うことで解散とします。」
やっと、終わったらしい。さてと、明日までにスキルを合成させなきゃな。
「環。」
「ん?どうしたの?三人揃って。」
「明日のことで話したいんだけど。」
「いいけど、暴力反対だよ?」
「うっン」
三人の顔が驚愕を露にしている。
時間は遡り
朝、訓練所へ行く途中の事である。
ボコッガスッドシン
あぁ、また三人がいじめられてるよ。
「おい!寝んなよ!今日はお前らにやってもらうことがあるからな。」
飯井の声がする。
「なんでしょう。」
弱々しく答える公の声だ。
「お前ら、今日はダンジョンのパーティー決めだからな。生須と組ませるからあいつをボコせ。」
「えっ、いやでも。」
「大丈夫だ。あいつは非戦闘職だからな。いくら、落ちこぼれでも勇者のお前らが負けることはない。」
「いやでも。」
「うっせぇなぁ。お前らは言うこと聞けばいいんだよ。くそっ、あのやろう勇者でも無いくせに済ましやがって。それに、ガーネットさんがあいつに付きっきりのせいで俺らが楽しめないんだよ。
いいな!今日の夜、生須はボコっとけよ!
そうだ!ガーネットさんをつれてきたらこの状況を脱出させてやるよ。いいな!」
「はぃ。」
こんなことが、あったのだ。
「知ってるよ?俺をボコるつもりなんだろ?」
「うっ、すまん。でも、やらないと俺らもこれ以上やられるのは嫌なんだ。」
「お前らは馬鹿か?あんなやつらの言いなりになってあいつらをボコったほうが絶対楽しいのに。」
「お前は、やられてないから言えるんだ!」
「あ?俺はやられてないだと?俺はあいつらを返り討ちにしてやったよ?」
「なっ!そんなわけ無いだろ!」
「まぁ、俺の力ってよりもテイムモンスターの力だがな。」
「やるか?あいつらを返り討ちにしたモンスターと。」
「くそっ!もう俺達は終わりなんだ。こんな世界来るんじゃなかった!」
「まぁ、そう悲観するな。俺に付いてくるならお前らを強くしてやらん事もない。」
「どうやってだよ!夜までにガーネットさんを連れていかなきゃならないんだぞ!」
「だから連れていけばいいだろ?」
「は?なにいってんだ!ガーネットさんを差し出せってのか!」
そこからは、早かった。
三人に図書館で見つけた『奴隷の首輪の作り方』と言う本を読んで知った奴隷の首輪を三人につけてやり。そして、ガーネットの説明をしてやった。
「そうだったのか。相変わらずお前は規格外だよ。」
「どこがだ。ただの凡人捕まえて規格外とは。」
「つーか、これで俺らはお前の物なわけ?」
「そうだな。ただ、基本的には三人がパーティーで俺は一人のパーティーだけどな。」
「まあ、それでもいいか。どうせ、この城から出る予定なんだろ?」
「そうだな。でも、お前たちを鍛えてからだな。」
「え?」
「いや、だってこのまま城から出ても生きていけないだろ?最低限は出来る様にしてやるよ。」
「そうか!ありがとう。」
「いや、いいんだよ。しっかりスパルタでやるから。」
「へ?もしかして、結構辛い?」
「当たり!流石!分かってる!」
「「「そんな~。」」」




