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魔法の少女 カヤ   作者: ひなつ
9/22

疑惑

コン! コン!

出版社の編集長の部屋のドアにノックの音がした。

「失礼します。編集長、お呼びですか?」

 ひとりの男が入って来た。

「アイドルのカヤを知っておるかね」

「ハイ。自分ファンなんです」

「そうか。君が適任だろうと思って、呼んだわけだ」

 編集長は納得したように、云った。

「何の事ですか?」

 男は不思議な顔をして、云った。

「秘密を探って欲しい」

「秘密、ですか?」

「そうだ。普段のあの娘を誰も知らない。これだけ有名なのにだ。コンサート会場以外で見た人がまったくいない、君は見たことがあるのかね」

「いえ。確かに自分も見たことがありません。コンサートが終わったあと、出口で待っていたことが、ありましたが。一回も出てくるのを見たことがありません」

「そこでだ、君に秘密を探って欲しいのだ。普段はどこで何をしているのか」

「自分にですか?」

「もちろんだ、君なら普通にコンサート会場に入れると、思ってのことだ。それに、これは仕事だ。コンサートのチケット代など、経費として会社が負担をする。どうだ、やってくれるか。君に断る理由はないと思うが」

 確かに断る理由はない。ここで断ったらこの先こんなにも良い仕事が来ないかもしれない。いや、絶対にこない。なら、やるしかない。

「編集長、喜んでやらせて頂きます」

「そうか、引き受けてくれるか。では頼みましたよ。あと、これは仕事だから、内密にな。他の人に知れたら、分かっているな」

「ハイ。分かっています」

「詳しい事は、後ほど、甘木が行くから、聴いてほしい。頑張ってくれたまえ」

「頑張ります」

 男は編集長室から出ていった。

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