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魔法の少女 カヤ   作者: ひなつ
2/22

秘密

初めましてヒナツと云います。

ジャンルを問わずに書いていきたいと、思いますので、よろしくお願いいたします。

ここ松代アリーナの会場内は、人の熱気と声援で溢れかえっていた。

今、まさに、彗星のごとく現れた、超人気アイドル、カヤのビッグコンサートが開かれていた。

「皆なー! 今日は来てくれて、ありがとー」

それに応じて、歓声が上がる。

「楽しんでいってね! では、次の曲いきます。私のデビュー曲、そして大切な曲、聴いて下さい」

ちょぴり哀しいイントロが流れはじめた。すると、会場内は静まり、皆、カヤの歌声に耳を傾け、会場内に居るファンは、そうすることがあたりまえの様に、皆静かに聴いている。

誰が云い始めたのか、 この曲は静かに聴くというのが、お約束になっている。

そして、カヤのコンサートは今回も大成功で幕を閉じた。



「お疲れさま!」

「お疲れさまです!」

コンサートを終え楽屋に戻っていたカヤの所へ、マネージャーの宮瀬が入ってきた。

「今日のコンサートも最高に良かったわよ!」

「ありがとうございます!」

「うふふ! 本当に貴女って人は……」

「な、何なんですか、その意味ありげな笑いかたは」

「ほんとに、貴女って人は不思議な人よね。1ヶ月前、突然現れて、今では超人気アイドル。現れたのは、その時人気アイドルだった、エリカのゲリラライブの時だったものね」

「だからですよ、エリカさんと逢うといつも睨まれてます」

「あまり気にしない方がいいわよ、この世界で生きていくには」

「 それもそうだと、思うけど。でも、私は嫌だな、そんなの。私はエリカさんのこと好きだったから」

「でも、普段の貴女を見た人が誰もいないなんて。これだけ有名になれば、誰かしらが見ているはずなのに。普段、貴女は何をしているのか、何処にすんでいるのか、私は興味があるから……」

「だからといって、私の事を調べないで下さい。それらの事は訊かない約束です。それに、普段はスッピンでいるから。誰も気付かないのよ」

「本当に?」

「本当よ!」

カヤは口を尖らせ云った。でも、本当は違うのよと、心の中では思った。



 楽屋から出て帰ろうとすると、腕組みをして、壁に寄りかかっている女性がいた。


あれ? あの人誰だろう?


近づいていくと、その人が私を見た。

あっ! 思い出した。数年前まで、よくテレビに出てた女優の林原さんだ。でも、何で此処にいるのだろう。


私が林原さんの前までいくと……。

「私、貴女の秘密知っているわよ」

と、聞こえるか、聞こえないかぐらいの声で云うと、私のきた方向へ立ち去ってしまった。


えっ!? それって、どういうこと。私の秘密を知っているって。でも、それって、もちろん、あのことよね。それしか考えつかないもの。そうだとしても、何で林原さんが知っているの? 誰も知っているはずないのに。

私は釈然としない、苛立たしいような、不安な気持ちになった。林原さんの云う私の秘密が、その事なのか、どうなのか……。でも、確かめようにも、私の思っているいることと、違っていたら、自分から秘密をばらすことだけは、それだけは避けたい、なんとしても。

そう思うと訊くに訊けない。

でも、林原さんが云ってきたのだから、また何かしら云ってくると思う。今はそれを待つしかない。

 そして、人気のない所で変身を解いて家へ帰った。


私はたんなる思いすごしで、あってほしいと思った。


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