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魔法の少女 カヤ   作者: ひなつ
18/22

秘密がバレた!?

「お疲れ様です!」

と、私。

「お疲れ様、また明日ね!」

と、マネージャー。

コンサートも無事終わり、マネージャーと今日のコンサートの事今後のスケジュールの事等を話し、楽屋から出て来たところだ。

あー終わった!今日の仕事はお終い、帰ろ。

私は大きく背伸びをした。

楽屋から出口へ通じている廊下を歩いていると、『お疲れ様』と、ラサラが来た。

「お疲れ様。帰ろうか」

『うん! 今日のコンサートも良かったわよ!』

「ありがと」

えっ? 何でいるの?

出入口のドアまで来ると、林原さんが待っていた。最初にあった時と同じように壁に寄りかかってこっちを、私を見ている。

見た瞬間、私は何だかわかないが、強い不安感におそわれた。

「そのようすだと、分かってないみたいね」

と、云われても何を云われているのか分からなかった。それに、会うのは楽屋へ挨拶へ行ったとき以来だ。貴女の秘密知っているわよの先はまだ訊いてはいない。

 それに何もかも分かっているかのような、見透かしたようなその目。苦手なのよその目。

「貴方、変身をする所を見られているのよ。そこの所分かっているの!」

えっ! うそ、ヤダ! 何で、何処で。

頭の中がグルグル回った。

うそ! 見られているいたの、分からなかった。そして、ラサラの方をみて聴いてみた。

『 私も気づかなかったわ』と、云ってきた。

でも、そういう事が分かっていると云う事は、林原さんも魔法使いなのかな?

私はずばり訊いてみた。

 「林原さん貴女も、魔法使いなの?」

林原さんは不敵な笑みをみせて、「そうよ」と、云った。

「あっ! どうしよう、ラサラ」

私は想い出したかのように、小声で話しかけた。

「何を慌てている。心配しなくても大丈夫よ、私が始末しておいたから」

私が動揺しているのを見て、云ってきた。

「始末って云うことはもしかして·····」

「何を云っているの、私は記憶を消しただけよ。貴方が変身をするところだけね」

「ありがとう御座います」

とりあえず、お礼は云っておこう。

「だいたい、貴方達ねー、もっと考えなさいよ。私が気づかなければどうなっていたと想うの。この事が知られたら、魔法使いが居るって事が分かったら。貴方を追い掛けていた新聞記者、凄く悩んでいたわよ。『追いかけていたアイドルがおじさんだったなんて。信じられない、おじさんだったなんて』って、落ち込んでいたわよ。まだ誰かに話す前だったから良かったげど。たとへ誰かに話したとしても、にわかには信じ難いわね、おじさんが変身してアイドルになるなんて。でも記憶を消しただけだから、また貴方のことを追いかけるわよ。今度は気をつけなさいよ!」

「ちょっと、待って!」

「何かしら」

「林原さんが魔法使いなら、この世界には他にも、魔法使いが居ますか? 知っていたら教えてください」

「あら、それはどうかしら。居るか居ないかは、貴方自身て捜してみるとよいわ。それに、あまり首を突っ込まないほうがよくてよ。特に貴方はおじさんなんだから。突っ込みすぎると、後戻り出来なくなるわよ。」

「それは、どういう意味ですか?」

「あら、貴方の妖精さんが詳しいのではないかしら、ラサラさん。」

林原さんはラサラを見て、ニヤリと笑った。

「ラサラは知っていたのか?」

私はラサラを問い詰めようとした。

「いや、それは………、いろいろと事情というものが、あるでしょ。貴方は大人なんだし、その位察しなさいよ。それに絶対にそうなるとは限らないし、このまま何も無ければ魔法を、返してお終いだから」

このまま何事もなく魔法を返してお終いが、理想的なんだろうけど、そういう約束だし、それだと何だか寂しい気もする。正直このまま魔法少女を続けたいと云う気持ちもある。

まっ、なるようにしかならないか。

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