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青年は・・・
----------あの日が全ての始まりだった。
薄紅色の桜が舞う中、大切なものを失った。
あの日から止まってしまった心。
夜が来れば、あいつが恋しくて頬を濡らした。
そして己の愚かさ、無能さに幾度自害しようと思ったことか・・・・・・
今でもその気持ちに変わりなどない。
だけどあの日・・・・・・あいつを失った薄紅色の桜が舞う中で
-----------貴女に出会った。
己の意志を突き通す強い瞳に。
まだ幼く脆い純粋な心に。
雪のように白い華奢な身体に。
恥じらうようにうつむく仕草に。
まるで、桜が咲き乱れるようなその笑顔に。
全てを奪われた愚かな男。
-----------貴女に一生の愛を捧げると共に、忠誠を誓いましょう。