day.43
次の日、俺はスキマバイトで冬悟の会社に潜入するつもりだったが、昨日の雨のせいで、まさかの風邪を引いてしまった。
「ゔゔぅ゙〜、こんなに高熱が出たの久しぶりだ…。」
朝は少しダルいくらいで、大丈夫だったから、冬悟はもう会社に出掛けていない。
昼過ぎになって、ふらふらになり、気付けば40度近くの熱が出てしまった。
頭は不思議と冴えているのに、身体が言うことを聞かない。立っていられないので、這いながら薬を探しに移動する。
しかし、ズルズルと動くも、段々と動きが鈍くなっていき、薬が置いてある場所まで辿り着けない。
ヤバい。
これはマジでヤバい。
誰かに助けを求めるために、ポケットに入れていたスマホを取り出し、ある人物に電話をかけた―。
「で、諏訪さんじゃなくて、俺を呼んだわけね。」
栄養ドリンクや薬等の物資を携え、来てくれたのは浩二だった。
「ゼェゼェ……だって、ゴホッ、冬悟は仕事だから。」
浩二が来た時、鍵まではなんとか開けたが、その後すぐブッ倒れてしまったらしい。気が付いたらベッドに寝かされていた。
浩二は、俺が気を失ってる間に、冷えピタや氷枕を用意してくれていた。
マジ感謝だわ。
「でもさ、いざって時に頼ってもらえないのは、悲しいと思うけどなぁ。」
薬と水を手渡され、何とか起き上がって飲んだ。
「迷惑、ゴホッ、かけたくねぇ…。」
「迷惑ねぇ。って、俺はいいんかい!」
いいんだけどと笑いながら、いろいろテキパキ用意してくれていたようだけど、俺の意識は朦朧としていた。
「俺、諏訪さんに嫌われたくないんだけどなぁ。」
「あ、そうだ…ゴホッ、冬悟に晩飯作れねぇって、連絡しとかねぇと。」
最後の力を振り絞って、冬悟にLINNEを送った後、そこで俺の意識は途切れてしまった―。




