#6-1
試合が終わった後、部員たちと一緒に反省会が始まった。みんなの表情には疲労が見えたが、同時にどこか充実感に満ちていた。
「お疲れ様!いやぁ、やっぱり冷峰学園は強いね。でもさ、俺たちもあそこまで戦えたんだぜ!すごいことだよ」
応援に回っていた先輩が声を上げ、皆がそれに続く。悔しさを滲ませながらも、どこか誇らしげだ。みんなが感じているのは、ただの敗北ではなかった。試合を通じて、僕たちは成長したのだと実感している。
「美月、どうだった?泣いてたけど」
別の部員が美月に話しかけると、彼女は照れくさそうに笑った。
「だって、すごく悔しかったんだもん。でも、次はもっと頑張るから!」
美月の眼は真っ赤に腫れているが、声には明るさが戻っていた。そんな彼女を見て、僕も自然と笑みがこぼれた。
「瀬戸もよく頑張ったよ。あのモノマネ戦術、普通に効いてたし!」
部員たちから冗談混じりに声をかけられ、僕は照れくさくなった。
「いや、あれはただの思いつきで…」
そう言いながらも、みんなの笑顔に僕は励まされていた。大会を通じて、僕たちの絆は確実に強くなった。ボードゲームを通じてこんなに一体感を得られるとは思っていなかったが、今は仲間と一緒に成長していく楽しさを心から感じていた。
「次はもっと強くなって、また挑戦しようね」
美月が力強く言ったその言葉に、僕は心の中で頷いた。彼女の横顔を見ながら、何か特別な感情が湧き上がってくるのを感じた。今まで感じたことのない、この気持ち。
「うん、絶対に」
僕は静かに返事をした。彼女との絆が深まっていく予感に胸を弾ませながら、次の挑戦に向けて心を新たにした。試合には負けたけれど、僕たちの成長は止まらない。これからも美月と一緒に、ボードゲーム部として進んでいく。そんな確信が、僕の心に根付いていた。
「それと瀬戸くん…」
美月が僕の耳元で急に囁くと、なぜか一瞬ドキッとした自分がいたがそれもすぐに現実に戻される。
「…瀬戸スペシャルだけでも酷いネーミングなのに『改』ってもう重症だよ…」
囁かれたにも関わらず他の部員にも聞こえてしまったらしく、違う意味で恥ずかしさが込み上げてきた。




