表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
放課後サバイバルゲーム  作者: 柊れい
大会への道のり
32/49

#4-8


練習試合での大敗をまだ少し引きずりつつ、僕は自分の弱点に向き合うことにした。正直、まだ戦術を完璧に理解しているとは言えないし、プレイ中に何度も判断ミスを犯してしまった。特に、リソース管理や隠れながらの移動が苦手だと痛感した。


「これじゃあ、まともに戦えないな…」


部室の隅っこで、ゲームボードをじっと見つめながらため息をついていると、突然、美月が声をかけてきた。


「瀬戸くん、何してるの?」


「いや、さっきの練習試合でミスばっかりしてさ。特にリソース管理がダメで…。もう、どうやって上手くなるのか分からなくて…」


美月はニコッと笑い、僕の隣に座った。


「心配しないで!失敗は成功のもとって言うでしょ!練習あるのみだよ!」


彼女の無邪気な言葉に、少しだけ気が楽になった。僕はもっと冷静に状況を分析し、具体的な改善点に目を向けることにした。



翌日、部員たちが僕の弱点を指摘し始めた。特に、ゲーム内での資源の分配と盤面の読みが甘いということが分かった。


「瀬戸、まずは基本の『資源管理』だな」


部長が言いながら、自分のノートを広げて見せてくれた。


「資源って、適当に分けちゃダメなの?」


僕はちょっと半信半疑だった。


「ダメに決まってるだろ。ここをしっかり考えないと、後半で詰むんだよ」


部長は真剣な顔で答える。


僕は彼の指導を受けつつ、自分なりに資源をどう配分すべきか考え始めた。そして、ほかの部員たちもそれぞれ自分の得意分野からアドバイスをくれた。


「瀬戸くん、隠れながらの動きも重要だよ。相手に気づかれないように動きながら戦略を立てるのが肝心なんだから」


美月が言うと、他の部員たちも頷いた。


「そうそう。静かに目立たないように移動しながら、相手の裏をかくんだ」


山本さんも隠密行動の重要性を語ってくれた。


正直、「隠れながらの動き」というのがボードゲームでどう関係するのかピンと来なかったが、実際にプレイしてみると、相手の目を欺く動きや手番の進め方が重要だということに気づいた。



数日間の特訓が続いた。僕は斉藤の「資源管理」に関する助言や、美月の「隠密戦術」を実際に試しながら、ゲームをより深く理解し始めた。


ある日の練習後、部員たちが何気なく話し合っている中、美月が僕にこう言った。


「瀬戸くん、最近調子良いね!隠れて行動するのが上手くなったよ!」


「いや、まだまだだよ。でも、少しは成長したかな?」


「うん、すごくいい感じだよ。瀬戸くんにも隠れた才能があるかもね!クラスでも影を潜めるの得意だしね」


そう言って、美月がウインクした瞬間、僕はなぜか顔が真っ赤になってしまった。才能?本当に僕にそんなものがあるのか?半信半疑ではあったが、少しだけ自信がついた。


「…それって褒めてる…の?」




その夜、帰り道で僕は美月と戦術について話しながら歩いていた。


「やっぱり、資源をどう配分するかが大事だね。ゲームの後半で大きく影響してくるし、前半から無駄遣いしちゃいけないんだな」


「そうそう!それに、隠れながらの動きも今後のデュオ戦で重要になってくるよ。相手の意表を突くプレイができるようになれば、もっと勝てる可能性が上がるんじゃない?」


僕たちはデュオ戦に向けて、互いに戦術を煮詰めていった。美月とこうして戦略を話し合うのは初めてだったが、今では僕自身も少しずつ「戦略を考える楽しさ」を感じ始めている。


「うん、もっと頑張ってみるよ。次の練習試合では、今までの経験を活かして勝ちにいこう!」


僕は意気込んで言ったが、内心、まだ不安が残っていた。しかし、今はそれを乗り越えるために努力するしかない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ