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放課後サバイバルゲーム  作者: 柊れい
大会への道のり
30/49

#4-6


放課後、いつものように部室に向かうと、部員たちがざわざわと集まっていた。何事かと思い、美月に声をかける。


「美月、なんかみんな興奮してるけど、何かあったの?」


「瀬戸くん!大ニュースだよ、他校との練習試合が決まったの!」


「え、練習試合?僕たちが他校と?」


初めて聞く「練習試合」という響きに、僕の心臓が少し跳ね上がった。今まで部内での練習しかしていなかった僕たちが、ついに他校と対戦することになるなんて…。


「そうだよ!しかも、この試合は全国大会の前哨戦になるかもってことで、かなり重要なんだって!」


「え、ちょっと待って。重要ってことは、負けたら大変ってこと…?」


「まあ、そういうことになるかな。でも大丈夫!瀬戸くんも私も、ちゃんと練習してきたじゃん!」


美月は自信満々で、まるで勝つのが当たり前のような態度だ。僕は少し不安だったけれど、そんな美月の明るい表情に引っ張られて、つい「勝てる」と思ってしまった。


その夜、僕はベッドに寝転びながら今日の話を反芻していた。


「他校との練習試合か…。なんか、緊張するなぁ」


試合のことを考えると、胸が少しざわつく。それでも、今まで美月や部員たちと特訓を重ねてきたことを思い出すと、自然と気持ちが前向きになる。




そして迎えた試合当日。朝、いつものように家を出ようとすると、玄関の外で誰かが待っていた。


「おはよう、瀬戸くん!」


そこには元気いっぱいの美月が立っていた。なんだか今日はいつも以上にエネルギッシュだ。僕もその元気に押されて、自然と笑みがこぼれる。


「おはよう、美月。今日は大事な日だね」


「そう!でも大丈夫、私たちが一緒にいれば勝てるって!」


美月の自信は相変わらずだ。僕も彼女の言葉に引っ張られて、何とか不安を抑え込む。


いよいよ試合開始。僕と美月はデュオでの試合に出場することになっていた。美月は相変わらず堂々としているが、僕は少し緊張気味だ。


「瀬戸くん、緊張してる?大丈夫、リラックスして、いつも通りやればいいよ!」


美月の声に勇気づけられ、僕も少し落ち着こうとする。でも、練習試合とはいえ、これが初めての対外戦。しかも、相手はかなりの強豪校だと聞いている。


試合開始。最初はいつも通りの流れで進んでいた。僕たちはお互いの動きを読み合いながら、順調に攻めを繰り返していた。しかし、次第に僕の緊張が高まってきた。


「瀬戸くん、そっちに回って!」


美月の声が飛んできたが、僕は一瞬迷ってしまった。その結果、動きが遅れて相手に攻撃を許してしまう。


「うわっ!」


僕のミスで大きなダメージを受けてしまい、すぐに反撃するも、その後もミスが続く。美月のフォローがあって何とか持ちこたえていたが、僕のミスが重なりすぎて、ついには試合が決着してしまった。


「敗北…だね」


試合が終わった後、僕たちは無言で部室に戻った。美月は表情こそ崩していないが、僕の心は完全に折れていた。初めての練習試合で、しかも僕のせいで負けてしまったという現実が重くのしかかってくる。


「ごめん、美月…僕のせいで…」


ポツリと謝ると、美月はすぐに首を振った。


「瀬戸くん、気にしないで。初めての試合だもん、誰だって緊張するし、ミスするのは当たり前だよ」


美月はそう言ってくれたけど、僕は簡単に気持ちを切り替えられなかった。今までの特訓は何だったのか、自信を持って臨んだはずなのに、結果は惨敗。僕は自分が情けなくなり、次の試合が怖くなってしまった。


「本当に…僕はこのままでいいのかな…」


自信を失った僕は、今後のことを考えると不安ばかりが募っていった。

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