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29.release from a curse!!

梨桜の存在が消え、

六花は一人でひがん保育園へ向かう。


彼女との再会から、梨桜が幼き頃を共に過ごした

さくらちゃんだったことに気づく。


感動の再会を果たした二人の元に、

蛍や楓もやってきて……


「おーーーー! 梨桜!! 梨桜だよな!!? 本当に梨桜なんだよな!? 偽物じゃあないよな!?」


「もちもち! みんなのアイドル長谷部梨桜ちゃんですぞ! ほたるん☆」


「梨桜~~~~! この野郎、会いたかったぜ~!」


まるで長い間会っていなかった、とでもいうように大げさに二人が抱き合う。

梨桜と再会して数分後。連絡をいれてもいないのに、二人は私達の元に来てくれた。


急に出て行った私を追ってまでここに来てくれたと思うと、なんだか感慨深い。

ここがわかったのは、彼女の存在を思い出したからなのだろうか。

事実、存在を忘れていたとは思えないほど、3人はいつも通りに話していて……


「おやおやおや? 楓っぴはしなくてよいのかなあ? 今なら梨桜ちゃんのぬくもり、感じたい放題よ?」


「……気持ち悪いこと言わないで。そういうの、私はいらないから」


「とか言ってるけど。楓の奴、六花が向かってから本当に大丈夫かって二人の心配ばっかしてたんだぞ?」


「蛍!」


怒ったように一言発する楓に、いいだろ? とにかりと笑ってみせる蛍。

やっぱり優しいな、2人とも。

呪いで忘れていたとはいえ、大切な友達同士だ。

こうして再会できたことが、きっとうれしいんだろうな。


「そうだ、二人とも見てみて~! じゃーーーん! うちらも呪いから無事、解放されちゃいました~~!」


そう言うと、梨桜は自分の腕を高々と腕を上げてみせる。

いちいち見せびらかさなくても……なんて思いながら、私も控えめに自分の首元を指さした。


「おお〜! よかったな梨桜! 六花も、やっと課題クリアだな!」


「ほんと、一時はどうなることかと思ったよ……」


「……そういえば六花は聞いてたけど、梨桜の呪いがとける方法、聞いてないよね? なんだったの?」


「え〜? もう解決したんだし、よくない? 終わったことを考えるのはやめよーぜ!」


「もう、また調子のいいこと言って……あと一歩遅かったら、どうなってたかわかんないんだよ?」


「まあまあ楓、無事にとけたんだからよしとしようぜ?」


相変わらず、梨桜はにひひと笑ってみせる。

私が関わっていたせいなのか、呪いの内容を二人に教えようとしない。

梨桜なりの気遣い、でもあるのかな。

こっちとしては、申し訳ない気持ちでいっぱいなんだけどね……


「六花、改めて……なんだけどさ。ありがとな、色々」


急にお礼を言われ、思わず変な声が出てしまう。

驚いた私が目を配ると蛍は頬を掻きながら、照れくさそうに笑って見せた。


「なんだかんだあったけどさ、とけたのってほとんど六花のおかげだろ? 呪いなんてって諦めてたけど、六花が言い出してくれなきゃ、こんな日がくるなんて思ってなかったし」


「うちもうちも! なんだかんだ六花ちんがいたから助かったようなもんだし? ほんと、六花様様やね!!」


「ちょ、ちょっとやめてよ、二人して……そもそも私、口だけで特に何もしてないし……」


「そんなことないよ。六花がいたから、勇気を出せた。私からも、お礼を言わせて」


「か、楓まで……!?」


正直みんなの呪いをとくことが、私なりの恩返しだと思っていた。

それでも私にできることなんて限られてるし、実際に力になれたことってほんのひと握りしかないと思う。

なのに3人は私がいたから、と口々にいう。


ここまで感謝されるとは、正直思っていなかった。

かけられた当初から、自分のことしか考えていなかった。どうにかしなきゃと、必死だった。

こんな私を友達と呼び、共に遊んだりお話したりしてくれて……それだけで嬉しかった。

その恩返しがしたかった、だけなのに……

でも本当に、これで終わったんだ。

半年間続いた、呪いとの生活が……


『コングラッチュレイショ〜〜ン!! お見事だよ。やっぱり、僕の目に狂いはなかったようだね』


その時だった。不意に、声がしたのは。


どこかで時計の針がカチリと鳴る。

吹いていた風も、飛んでいた鳥も、何もかもがぴたりと時を止まってしまう。

この声、この光景……聞くのも見るのも初めてじゃない。

まさか………


『やあ、半年ぶり……かな? 元気だったかい? 君達』


白いオーブのような洋服に、2対の翼。

たなびく金色の髪は、ライトで照らしているかのように神々しく輝く。

私達の目の前に現れたのは、神―リーリエだった。


(ツヅク!!)

ついに季節が本格的に秋になりましたね。

この時期になると寒すぎて

描く気はあるものの、

手が動かずで本当に本当に大変です。

作家さん達……共に頑張りましょうね……


それはさておき。めちゃくちゃ本編は

最終回っぽい雰囲気になってますが

なぜか全然終わる感じではないのでご安心を。


次回は29日更新。

2話以来の神降臨!?


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