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2.気高く美しき神様、今ここに降臨っ☆

せっかくの転入初日を、

体調を引きずること一週間。


やっとのことで初登校を迎えた六花だったが、

突然、世界の色が失われ……


辺りが、静けかえっている。


空に飛んでいる鳥も、風で舞っていた葉っぱも、すべてその場で止まっている。

まるで、時が止まってしまったかのように。


「登校初日にこんなハプニングいらないんだけど……何がどうなってるの、これ……」


どんなに困った声を上げても、同級生達の前に手を振って見せても何も起こらない。

色も何もない世界に、一人取り残されているみたいだ。


とにかく、冷静に考えよう。

今は、慌てる時じゃない。

もしかしたら他のクラスに、無事な子がいるかも……

とりあえず、探すだけ探して……


『へぇ、この状況になって騒ぎもしないとは面白い子だね。君』


その時だった。また、声が聞こえたのは。

どこから聞こえてくるんだろうと辺りを見渡しても、相変わらず人が動いてる気配はない。

そんな中、はらはらと白い羽が空中から落ちてきて……


『やあ、お嬢さん』


優しい、凛とした声色。

神々しいほど金色に輝く、長い髪の毛。

白いローブを羽織る背中には、大きな大きな翼が生えていて……


『今泉六花ちゃん、だね?』


「あなた……は……?」


『僕かい? 僕の名前はリーリエ・ノワール。君の世界で言うところの、神様……といったところかな』


か、神ぃ???

それって神様の言う通り~とか、神様に誓う~とかでよくいっちゃう、神様のこと??


いや、ないな。そんなことあるわけないじゃん。

あ、そっか。これは夢だな?

私ってばまだ風邪が治り切ってなかったのか~だからこんないもしない神様の夢なんて……


『言っておくけど、これは現実だよ? せっかくの転入先で心機一転しようとしていた矢先に風邪を引き、一週間も乗り遅れてしまったかわいそうな六花ちゃん♪』


「うぐっ……それ、ネタにするのやめてくれます……?」


『高校三年にもなって友達がいないなんて、かわいそうだねえ。色々な人を見てきたけど、君みたいな面白い人は初めてだ』


この人が神なのかどうなのか、正直疑わしい。

でも初対面なはずなのに、私のことに詳しすぎる。

それは神故にしっていることなのか、なんなのか……というかこの人、地味に私を馬鹿にしているようにしか見えないんですけど……


『そんな君に、とっておきの朗報。なんと! 神様である僕から、プレゼントをあげちゃいま〜す♪」


「ぷ、プレゼント?」


『そう、君はラッキーガールに選ばれたんだよ。特別に、ね』


ラッキーガールに選ばれる。プレゼントをもらう。

言葉だけで聞けば、誰もがすごいとか言う場面かもしれない。

いまだこの人の言うことが本当かどうかは分からない。まだ疑ってる部分があるのも事実だ。


ま、まあでも? 神様って名乗ってるほどだし? 

本当に神じゃなかったとしても、はえてる羽とかは本物っぽいし? 

もしかしたら、なんてことがあるのかも……しれないし?

あれ、私もしかして、少し期待しちゃってる……?


『プレゼントは明日の朝、ポストに入れておくから。それじゃっ、明日をお楽しみに~♪』


「え? あっ、ちょっと!」


そんなことを考えている私とは裏腹に、神と名乗った人は消えてしまう。

突然のことに追いついていけない私とは違い、気がつくと何事もなかったかのように世界は動きだしていたのだった…


(ツヅク・・・)

今回の主人公は、今までの子達とは少し変わった

冷めたような子になります。

初めて書くタイプなので色々難しさもありますが

たくさん愛を込めたので、好きになってくれるよう

頑張っていきたいと思います!


そして初登場、神様ですが

なんの神、と言われると難しいので

全知、とかとりあえずこの世界を見守る人、

と思っててください。

…今は、ね。


次回は6日更新!

神様のプレゼントとは…?

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