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87 帰都したところから


瘴特団団員は交代で休暇を取る事になった 大体期間は1カ月くらい

だけど私に関しては緊急時を除いて丸々休んでも良いとの事でした

いやでも 給料が減るのでと言ったら 自分の好きな分だけ王宮に出勤して欲しいそうだ ええ日給聖女ですから

確かにリッツの世話もあるし 歪みの完全修復も 調べなければならないしね


戻って初日は瘴特団に護衛させるのも悪い気がしたので 別邸に泊まらせてもらう事にする 陛下から労いの言葉をいただき なんと全員インセンティブ《臨時収入》をいただきました わあい


謁見終わって別邸への戻り道にて

休みの間もやりたいことがたくさんあるので 忙しいぞーとランランでいたのだが

隣にいるひとに大きく予定を変更される事となった


気配を消しながら ぬっと後ろから出没

この方はこんなにも大きな体で気配無く動くことができる

「まさか 休暇中ずっと婚約者(仮)を放置しておくなんて 思ってないですよね?」


「あ」ちょっとだけ忘れてた


「『あ』?」

カーライル様のお顔がどんどん凶悪に


殺られる...!

笑顔なのに怖いです

すみません

正直あまり考えてませんでした!

時々デートできればいいなくらいで!

とても凄まじい笑顔で近寄るカーライル様


体が反射的に引く

「いえ 何も考えてないわけではなく」

「ほお では何をしてくださると?」

「えと お弁当作って 一緒に遠乗りとか あとコーディア様に会いに一緒してもらおうかとか」

「悪くないですね ですがそれじゃ足りません」

「ええと では 何を」

「私は 最終番に休暇を取る事になってます 1週間ですが領地に戻ります」

「はい お気をつけて行ってらっしゃいませ」


カーライル様 ため息ついちゃった

「お気をつけてではないです... 貴女も一緒に来るんですよ」

「え?」

「言ったでしょう 両親に会って了解を得ると」

「...まだ もっと先の話しかと思ってました」

「いいですか 私は一刻も早く貴女と結婚したいのです」

「王宮からの許可が要るって...」

「書類は提出済みです 陛下を脅したのですぐに出ると思います」

ええええ 今日帰ったばかりですよ?

そして 脅したって...

「えと 瘴気の問題は...」

「結婚しながらだってできますよ」


あまりにも手配が早い 抜かりない

唖然としてしまう


カーライル様は急に甘い顔になって

「私と暮らすのは嫌ですか?重い男と思われますか?」


ドキン!だーかーらー!

そういう色気のある言い方 卑怯だってば!

「...嫌ではないですが ズルいです」

「ズルい?」

「私が本気で嫌がってないってわかってて言ってるから」

カーライル様は意外 という顔で

「そんな事ないですよ?内心いつ嫌がられるか冷や汗ものですから」

「カーライル様も不安になるのですか?」

「ええ勿論 特に貴女に関しては 怖くてたまらないです」


そっか そうなんだ

そういえば 昔職場で30男の同僚が

彼女を田舎の両親に合わせると言ってた時 面白いほど緊張してたなぁ

普段クールなやつなのに

ギリ20代のカーライル様だって そうなのかもしれない

そう思ったら 急に愛しさが高まった


周りに誰も居ない事を確認して

座っていたカーライル様の額に チュ と口付けた

「領地に 連れて行ってください

カーライル様のご家族に会いたいです」

「勿論そのつもりだ 大丈夫 ツムギならみんな気に入ってくれる」


着実に先に進む事になった なってしまった


その日の夕食までに カーライル様と打ち合わせて休暇中のスケジュールがほぼ決まってしまった


実はデラキに行きたかったのだが

ちぇ 今季は諦めるか...

しばらく冒険ができませぬ。。。

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