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6 ボビトの村へ行くところから


彼らとの交流で分かったことは

此処はやはり日本じゃなーい

人間以外にも空想の生き物たくさーん

魔法もありまーす


いい歳こいて異世界召喚に呼ばれるとは

普通 こういうのってもっと若くてピチピなのが呼ばれるんじゃない?

今更冒険とか無理目な気がします


思わず頭抱えてしまい ぽつりと泣き言を漏らした

「これからどうしよぅ...」


それに対して小人さんは

『僕らの村においでよー!』

『食べ物の場所も教えてあげるー』


「ええ じゃあ お世話になろうかな」

私はその言葉に甘える事にした



小人さん達の種族は基本的に森に住むという 人里には立ち入らないらしい

村 と言ってもモグラみたいに住処は地下だった

…小さくて入れないじゃん

という事で自分の寝泊まりは 結局テントだ でも外敵がほぼないとのことで安心する


種族名はボビト

彼らのルールはさほど難しくなく

森を荒らさない

森の聖獣を崇める とのこと

人里との交流がさほどないため地理地形などの情報は不確かなもので

あっちにモドノル国 こっちにエイダール国とかいう国がある...程度の情報しか得られなかった


人間との交流は積極的には持ちたくないらしいのだが 見た目人間の私には親切にしてくれる


その理由が『君からいい匂いがするから』だそうで

私は汗臭いはずの体をそう表現されて どう反応したものかと返答に困った

そういえばまともに風呂に入れてない


『元々その人が持ってるいい匂いがあるの』

『人間はたまにいい匂いが居るのー』


彼らの気に入る人間の数は少ないし そもそもあまり森に来ないから交流もないらしいです

『君はその中でも特別ー』

『とってもいい匂いがするのー だから良い人なの』


それはいわゆる異世界特典でしょうか? 好かれる事はありがたいと受け取っておきましょう


何日かのここでの生活は 案外快適なものではありましたが

ただ風呂にも入りたいです 切実なのが食事です ボビト達の主食は花や苔、木の皮で

他は果物や水草等々...つまりはベジタリアンなのですよね

「森を荒らさない」という事もあり獣の肉 魚などは獲らないというルールがあった


そんな中で生活する事は長期に渡っては耐えられそうになく

やはり私は人里に降る必要性を感じたのは致し方ないと思うのだ


ただ彼らの食事の栄養価が高いのか 不思議と体調は悪くはない

むしろ身体が軽くてサクサクと動ける気がする

炭水化物を好物とする私は元々ぽっちゃり体型な為 マクロビオテックな食事はダイエットにちょうど良かったのかもしれない

ここ数日で着ている服が気持ち緩めになっていくのを感じたのは僥倖である


しばらくは今後の事をボビト達の生活と共にしようかと思っていたが とある現象で私は此処を去らねばならない事ができてしまった


『チュムギー? その魔法 使い過ぎるとチュムギが小さくなり過ぎるんじゃない?』



ん?魔法? 何のこと?

ちなみに彼らは私の名前をうまく発音できないため つむぎ を チュムギ と呼ぶ

「私に魔法なんて使えるわけないじゃない しかも小さくなるってどういう事?」


『えー?使ってるよう』

『時戻しの魔法を自分にかけてるのわからないのー?』

『そうだよ、このままだと赤ちゃんになっちゃうから止めたほうがいいよー』


え...?無意識にそんな事やってるとは思わず さーっと血の気が引いた


「私...魔法なんて全くわからないの やり方も止め方も どうしたらいい?」


『僕らもその魔法は使えないからわかんないー』

『コーディア様にお伺いしてみるしかないかなぁ』

『あとは人間の魔法使いに教えてもらうとかー?』


「コーディア様?」


『コーディア様はこの森にお住まいの神様なの』

『ボビトの神様なの チュムギなら力を貸してくれるよー』

『明日の早朝に祭壇にお供えすればお会いできるよ』

『じゃあ今のうちにお供え物を探しに行こう!』


…なんともまぁトントン拍子に彼らの神様に会うことができようとは

私はお供え用のリンゴの様な果物と白くて小さな花をカゴ一杯にして 明日の朝に備えて早く休む事にした

地下に住まうボビト達は私のテントまで迎えに来てくれるらしい


それにしても若くなってるだと?鏡が無いため今自分がどんな状態なのかわからないのが不安になる

スマホを取り出し インカメラで自身の姿を確認してみた


たしかに 若くなってる! でも大きな違和感のある程ではないのがほっとした

正確なところはわからないけれど 成人しているだろうかくらいの見た目でよかったー

野外生活での汚れ等はあるが 肌の張りなどは良いようだ

ちょっと嬉しいかも にへ


しかし 私ったらいつの間に魔法なぞ使ったのだろう... これはちゃんと学んでおかないと危険だわ...

となるとやはり魔法使いとやらに会わなくてはいけないなぁ


それに魔法という摩訶不思議なものがあるならば 元の世界に戻れる希望もあるよね

まずは守り神のコーディア様に会わなくては いや~どんな姿なんだろう


髭のご老人が杖持ってる 後光付きで そんな貧困なイメージしか湧かないまま 早めの眠りについた

加筆修正しました

マクロビでも長期は持たない タンパク質は必須だよね


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