42 警備隊隊員のみんなに話すところから
「ムギちゃぁあんー 絶対また来てよねぇー すぐ来てよ 絶対絶対だよぅぅぅ」
「お疲れ様でした あなたならどこでも大丈夫ですよ」
「おっ よかったな!家も借りれたんだろ?」
「壮行会やろやろ 仔馬亭予約いれとく?」
「おやつのリクエストしてもいいー?」
などなど
契約変更の旨 皆さんに話して暖かく受け入れてくれたのが嬉しくて
最初にここに来れてよかったなぁと改めて思った
食堂にあるスケジュール表の「ムギ」の欄は残してくれるらしい
これからそこにおやつを届ける日を記入する事になる
居場所があるって幸せだなぁ
「王宮でクビになったら またここに戻ってきますね」
一応王宮の下働きをするという理由になってる 遠征全部終わったら解雇もあり得るしねー
「そんなことにならないと思うけど そうなったら待ってるよ」
「王宮のいけすかない貴族には注意だよ!あいつら節操ないから」
「結婚する時はお祝いしてやる 玉の輿頑張れよー」
そんな暇無いんでいいですー
「皆さん心配ありがとうございます 今までありがとうございました
今後も よろしくお願いします!」
クリスさんから
「では間食のリクエスト用紙です 新しい作品も お待ちしてますね」
結構な量ですね...一瞬息止まったよ?
ーーーーーー
午後 王宮に戻ってリッツの馬房掃除をする 今日はレッスンはお休み
最近はついつい他の馬のところもやるようになってしまった ああ頭かじらないでぇ お礼はいいから
ほぼ清掃を終えた頃 バルディン様が馬房にいらっしゃった
「休みの日まで 本当に真面目でらっしゃる」
「こんにちは 楽しんでやってますので」
レッスン代払ってませんし!その時間の日給もらってますしね
バルディン様は少し心配そうな顔をして
「昨日のティランミーノのレッスンはいかがでしたか?」
おお真面目だな
「大丈夫でしたよ 特に注意される事もなかったと思います
あ ただ鞍に乗る時どこでも出せる台があればいいなと思いました」
バルディン様は何故か私の顔を注視してるよう
「お気に召しましたか?」
ん?何を
「えと 台がですか?」
「いえ ティランミーノの事です」
「先生を選べるほど上級者ではありませんよ」
バルディン様 ちょっと間があいて
「彼は 容姿も優れてますからね ムギ殿が彼を好んだのであればと考えまして」
んーどう答えるのが正解かな?
「教えていただける方への容姿は特に要望がありませんね
確かにティランミーノ様は女性に人気がありそうだなと思いましたが」
バルディン様は少し楽しそうに
「瘴特隊のほとんどは独身貴族なんです
実はムギ殿のお相手になるような子弟が集められてるんですよ」
なんだと!!
誰だ誰だ変な画策しやがって
瘴気の問題なめとんのか
うっかりニガリを飲んだような顔を出してしまった
「気分を害しましたか? ですが瘴気対策のチームとしてきちんと動ける者ばかりですよ」
それでもさぁなんだかさ
「気分は良くはないです... 何か仕組まれてるみたいで」
いや確実に仕組んでる そういうのキライ
「私は瘴気対策を無事終えて
早々に田舎に引き込んで 自然ライフを満喫したいです
ああ リッツと放浪の旅もいいかもしれません」
リッツがンゴ?とこっち向いた
へぇ 自分の名前理解してるんだ
バルディン様はククっと喉を鳴らして
「それはなかなかに 難しそうな話ですね」
「お金は頑張って貯めます」
「瘴気の件が解決したら とんでもない給金が入ってきますよ」
「じゃ 頑張らないとですね」
おっと残りの作業を済ませなきゃ
ふんっと意気込んで水桶を持ち上げる
少し離れたバルディン様から
「・・は ・・・いな」
何か言ってたが 大した事じゃないだろう
おっと 1時間ずれて投稿になってしまった
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