表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/109

19 魔法の勉強から

毎日の仕事は掃除がメインなので いつものように手早く片付ける

今までちゃんと綺麗にしていたこともあって

最初の頃よりも手をかけなくても大丈夫になっていた


モーグズさんの所でも労働は簡単な掃除や庭の世話 庭はそこそこの大きさの薬草園があるので雑草取りなどは結構な労働量だった モーグズさんは今まで一人でやってたのか 大変そうだなあ


約束の3時間労働後 お待ちかねの魔法についての勉強のお時間でございます

最初は魔力の流し方

魔力のはその人の利き手から発生する様になってるらしい 私の場合右手である

それを反対の手ー左手に流して受け取る事ができる


実演で見せてもらったのは モーグズさんが右手から綺麗な青緑色の魔力を出す様子 まるで高級なベルベットの様な光沢が放たれた


「自分の中にある原石をイメージしてみろ そこから光を吸い出す感じだ それを体から絞り出す その出口は手だと思えばいい」


はじめての(?)魔法挑戦に胸ドキドキですが 言われた通りやってみるとほんのりとしたホワイトシルバーの魔力が右手を覆う


モーグズさんは少し怪訝な顔をして

「そうだ...それをそのまま自身の左手で受け取るんだ」


私は左手で魔力を受け取ろうとした

...つもりが 魔力が左手から逃げていく

まるで磁石で弾いてるみたいにスイっと左手から一定距離をとってしまうのだ

「あれ? 入っていかない...」


「そんなはずはない 自分の魔力を弾くことなんて... おい 左手に何をつけている?」


「あ そういえばボビト族の守神さまの腕輪が」

袖口の内側に入ってたんだった

袖を捲って腕に巻き付いている腕輪を見せた


「!そいつのせいか 魔力が入り込まないようにブロックしている すごい物を持ってるな

どこで手に入れた? そうそうお目にかかれる物ではないぞ」


「魔力が暴走してる時にボビト族が助けてくれまして 守神さまが左手にしておくようにといただきました」


ああ だから自分の魔力を受け取らないように左手にする様に言われたのか

でも外しても大丈夫かな?


「今お前は特に魔法を使っているわけではないし 暴走してる様子もない 短時間なら外しても大丈夫だろう」


そしてモーグズさんは羨ましそうに

「実際に居るのだな ボビトの神獣守神は 最早空想上のものとも思われているが...お前は幸運だったな」


いや 結構気軽に会えたけれど

「ボビト族とはこの国と交流はないのですか?」


モーグズさんは

「彼らの森は国境にあって 隣国との協定で不可侵領域になっている

そこに国として交流を持とうとすると条約違反と取られる可能性もあるのさ

ただの一般人が彼らと話したりは問題ないが ただそもそもボビト族は人を選り好みするからな 森へ行っても簡単には現れない」


私は恐らく異世界特典で好かれてるのだろう 多分 

「そうなのですか 彼らはとても友好的に接してくださいました」


「それを持っていれば魔力で操られたりするのを防いでくれたりすると思うぞ?

ただし魔法で知識を蓄えたりする際は入らないだろうから

そういう時は外すといい」


とりあえず勉強を続けるため 腕輪を外してさっきと同じように魔力を出す

左手は空気を吸うようにスッと魔力を吸収する ほのかにピリリと左手に電気が走ったような感触が面白い


モーグズさんはそれを見て

「そうだ 魔力の通し方はできたな 次はそれを魔法書に通してみろ」


一冊のインディゴブルーの表紙の本を差し出して指を差した


「中央の石は魔石だ これをお前が育てていくんだ」


育てる?どういうことだろう

「どうやって育てていけばいいんでしょうか?」


「魔力を注ぎ込んでいけば 魔石が色付いていく まずはこの本がお前の所有である事を刻むんだ この魔石に魔力を流す事で所有できる」


なるほど ボビト族の所でも翻訳をできるようにしたのが魔法書だったよね


魔力を注ぎ込んでいくと魔法書は鈍く光って表紙に魔法陣の様な模様が刻まれていく

魔法陣は細かく私の所有である文字が刻まれている...一瞬模様の一部かと思ったけど これ日本語で書かれてる 私の名前ある


モーグズさんはやはり不思議な顔をして

「見たことない文字だな...どこの文字だ?」


えーと

「私の故郷の文字です ちなみにこの本はいただいてもいいのでしょうか? お高そうです」

なるべく都合の悪い話題はしないようにはぐらかしていく


「まぁ いつか金で返してもらうさ...

魔法書は中身がまだ何も書かれていない 教本に基本魔法の式があるから書き写していくといい 間違いなく書けていれば その魔法が使えるようになる」


げっそりするくらい分厚い教本には模様の様なまた数式の様な文字の羅列と図形が書かれている カテゴリもあるようで 私は「時空間魔法」のカテゴリ開いた


「結構時間がかかりそうですね...」


「書き写しにもMPを使うし魔法行使でもMPを使うから 魔力切れを起こさない事だ

後自分の適正魔法以外は 魔法が弱くなるからやらない方がいい 得意分野に徹する方が効率的だ」


「ああ 火属性の人が水魔法使うのは向いてないって事ですかね」


「そうだな 同じ魔法でも火魔法使いがコップ一杯出す力で 水魔法使いは王宮の噴水を賄えるくらい出せる」


ほお それでも何もないところから水飲みたい時はそれでも便利だけど


「やれる時に書き写していくが良い 今日は空間魔法のページにある収納魔法を写してみろ」


添削してくれるとの事で早速使い込まれた万年筆をお借りして写しをはじめる 比較的簡単な式だけど それでも時間かかりそうだ


モーグズさんは内容を見て

「うん...それでいい 中央の魔石に手を置いてこの部分を魔力を入れながら詠唱しろ」


「はい...えーと 『空間収納』っと」


その途端 目の前に四角い半透明の窓が現れた


「これがお前の空間だ この中にものを収納できる」


おお これは便利ですね!荷物無しで移動できるー

「感動です もしかして魔力の大きさで収納能力が変わったりするんでしょうか?」


「そうだ 魔力をコントロールするのはもっと面倒だ どうやらお前は見たところ時折 魔力が無意識に漏れてるようだ

意識を集中して右手から魔力が出ないように イメージコントロールをするんだ 日常的にやって訓練するように」


この日は初日なので早めの帰宅とした

大切な教本はさすがに借りれないのでスマホで必要そうなページをこっそり写メしておく

これで自分の部屋でも進められるぞー


あと魔力が漏れないようにイメトレ イメトレと

右手の出口に蓋をするイメージで...こんなんでいいのかな

ムギの魔力調整はきっとパッキンが痛んでるんだと思う。。。


広告の下にある星を押して評価いただけると 嬉しいです!

ブックマークも やる気がみなぎります!


今まで2話に分けて投稿していたのを1話にまとめました。

各話の量がまちまちなのはご愛敬

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ