10 連行されるところから
腰に武器を持ったお兄さん
厳しい顔で私を問い詰める
「奇妙な格好の外国人が出歩いてるという通報で来てみたが どこから来たものだ?この国に入った時の証明書を見せなさい」
えっと えーっとこの場はどうするのがベストだろうか 正直に異世界から来たとか言う? いや頭がおかしいって思われるだろうし
気を失って倒れる? いや何もわからないというスタンスの方がたぶんいい
顔が引き攣るがとりあえず 第一声
「す すみません...許可証とか?何も持ってないです...」
「なんだって?どこから来た?」
「わ わかりません...」
「名前は!」
「それも、わかりません...」
「では他国からのスパイか!?」
「いや 怪しいものじゃない…と思うんですが
えーと えーと 何も覚えてないんです...」
「はあ?頭でも打ったのか?記憶を失うような事故は近隣で報告は上がってないぞ」
「...すみません 気がついたらここに居て 自分が何者なのか...」
く、苦しい言い訳だ
お兄さんはちょっと態度が軟化
「...救助者ならば国が保護する対象だけど」
よしっ保護っ 心の中でガッツポーズする
「でも明らかに君は外国人だろう?滞在許可証が無いっていうなら 不法侵入の疑いがある よって警備隊で事情聴取させてもらうよ」
ゲゲっ 詰んだ...
「ちょっと薄汚れてるけど よくよく見れば年若いし 特に罪を犯してないのであれば 情状酌量の余地はある 逃げないのであれば縄はかけない」
私は虚ろな眼で頷き この若い騎士だか警備だかよくわからない人に連れられて ちょっとだけ立派な建物に入った
今回は文字数少ないです
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