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第18話

「いらっしゃいま…なんだ落合達かよ、お疲れさん」

「店長お疲れ様です」

「お疲れ様です」

「相変わらずお二人さん熱いねえ」

「「そんなんじゃないですって」」


バイト先での恒例のイジリだ。正直言ってこれにはもう飽き飽きしている。まあ、男女2人一緒ならイコールでそういう仲にする人は少なからずいると思うので仕方ない。


席に案内され、お冷やが運ばれてくる。誰が運んできたかと言うと…


「あ、小田さんおつかれー」

「おつかれ」


福宮さんが変なことを言わないかハラハラしながら挨拶を交わす。変なことは言わなかったが、終始無言だった。これはこれで気まずいからせめて挨拶なりなんなりしてくれればいいのに。


「さーなに頼もうか」

「んー私はハンバーグにしよ」

「じゃあ俺も同じので」

「もー、いつも同じのじゃん。いいけどさ」

「いいんかい」


福宮さんとは好みも似たり寄ったりなので、とりあえず同じものを頼んでおけば満足する食事ができる。


「福宮さんはよく食べるからいいよねー」

「なに?誰が太ってるって?」

「言ってない言ってない」


日本の女性は病的なほど痩せたがりだとなにかの雑誌で読んだことがある。痩せるのも大事だろうが、食べたいものを食べたい分だけ食べる福宮さんのような女性のほおうが彼は好みだ。もちろんそれは人それぞれだが…。


「オッチーデザート食べる?」

「あー、食べる」

「私も一口くらい食べたい」

「いいよ、分けて食べようか」


福宮さんと一緒に食べれるように、チョコバニラと取り皿を頼んだ。…はずだったのだが頼んだはずの取り皿は出てこず、チョコバニラとスプーン1本だけがテーブルの上に置かれた。その上忘れたのが小田さんだったことも相まってか、福宮さんが不機嫌になるのが分かった。


「頼みなおそうか?」

「いや、いいよ」


福宮さんがスプーンを手にとってチョコアイスを口に運ぶ、「うん、美味しい」と言いあのときのように辺りを見回したと思った瞬間


「はい、アーン」

「え!?」

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