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85 友達(人外)が増えたよ!





 彼らは圧倒的な力を持っていた。それ故孤独の中で生きてきた。その力により、この危険極まりない樹海を自由に闊歩し、とある場所に辿り着く。


 そこには人族と思われる女性が一人、彼女は彼らを見ても逃げず、また、何の敵意も見せずに話しかけた。彼らにとってはそれは今まで感じたことのない歓喜の感情を味わうことになった。


 そんな彼女の元には、次々に同じような者達が集った…











 それが今の現状ですハイ…


「…ぐすっ…」


 リーナは目の前に並ぶ災害級のモンスターを見て涙目になってる。この子結構泣き虫だな…


 りゅうとアル、イル、ウル、そしてララはその場に集まってきたモンスターの子供たちと遊んでいる。



《我々の言葉が通じるのか…これはハナ以来の驚愕すべき出来事だな。》


 そういうのはフェニックスのモエ、命名はハナがした。体が燃え盛っているからだと思う…




《噛んでいい?噛んでいい?大丈夫、甘噛みだから!》


 これは、ヘルゲーターのカム、四肢が長く、大きな顎を持つ樹海のワニである。噛んじゃ駄目!




《ケケケケケ、これ触ってみろよ、ほらピクピク動いてるぜ。》


 このセクハラモンスターはテンタルカスのシャー、イソギンチャクみたいな見た目で、手足は毒々しい紫の触手を束ねて出来ている。ハッキリ言ってキモイ。こいつは滅ぼしても良いんじゃないかな?




 そして、中身は20歳を超えているが、見た目は10歳くらいの女の子のリーナにまとわりついている。うん、こいつは関わっちゃダメだ。もちろんリーナには「シャーシャー」としか聞こえていないので、内容は分からないと思う。


 …そっちの方が良い…あれにまとわりつかれると普通は泣くな…此処がノクターンや、秋葉ならリーナは世の中の紳士の慰み者になってるな…







 あ、シャーがモエに襲われて踏みつけられたところを啄まれている。そうか、モエなら問題なくやれるのか…ちなみにモエは災害級、カムとシャーは大隊級だ。


 他にも大隊級と災害級のモンスターが20体以上居り、信じられないことに争うこともせずに和気藹々となっている。その中心に居るのがハナだ。


 相変わらず子供達やりゅうは遊んでいる。あ!おいこらお前達!そこのパオさんの顔に乗っちゃダメ!!パオさんはマジで怒らせればシャレにならないから!!



「大丈夫、パオは優しいし、子供たちと遊べて喜んでる。」


 そう言いながら座っている俺の頭を撫でるハナ、リンは俺に抱き着いてハナを威嚇している。顔を俺の頭の横に引っ付けているから、目線を動かせばその竜眼が見える。ちょっと怖い…




 ちなみに九錠院は俺の影の中に潜りっぱなし…ではなく、影の中を移動できるララに捕まって、子供達の相手をしている。頼んだぞ九錠院!実体のない影の体を持つ君ならば多少の事じゃケガをしないだろう?



 ちなみに山田とマッドは子供達の相手をしてボロ雑巾になっている。ここ数話はマッドはほとんどまともに動いていないな…



 セバスとフィアは向こうで獣人型の災害級、ドラゴノイドのパークと話し合っている。





「トーヤ様!」


 リーナが何とかシャーから逃げてきたようだ。どうやらモエからの制裁でリーナを捕まえておくことが出来なくなったのだろう。


 そして、速攻で離脱したリーナは、涙目で俺に抱き着いてきたという訳だ。そして、誰かさん(タリア)と血は繋がっているはずなのに格差のある部分が腕に当たっている。


「ダンナ様、両手に華ってどういう気分なのだ?」


「嬉しい…です…」


 いつの間にかパークとの会話は終わっており、こちらにフィアがきていた。そして、胡坐をかいている俺の脚の間に座る。


 フィアは小柄だから出来ることだな。


「フィア!そこを代わってください!!」


「いや…リンはダメだろ…」


 なんせ君っていい体してるから、バーニングしちゃうぜ?だからその目を俺に向けるのやめて…





「ところで旦那様、パークから聞いた気になる情報があるのだ。」



 何やらパークは人里で住んでいたことがあるらしい。およそ1世紀ほど前になるらしいが、そして、当時の事を知る者が、王都に住んでいるかもしれないという話を聞いたそうだ。という訳で、住所のメモとパークからの手紙を、今度王都に行くときに持って行って欲しいと頼まれたようだ。


「よくやったぞフィア!!」


 俺はフィアの頭を撫でた。彼女は目を細めながら「くふふふっ///」と笑う。うん、流石ゲームキャラのなかでもトップクラスの人気があるフィアだ。滅茶苦茶カワイイ!


 リンさんは可愛いじゃなく美人系なので、あまりこういうのは似合わないと思います。だから本当にその感情の読めない目は止めて!!


 後リーナは若干、シャーの所為で幼児退行しているようで、フィアを撫でた後無言で頭を差し出し、撫でることを要求してきた。


 少し躊躇しながら撫でて「えへへへ」と少し機嫌が直ったのを見て、アイギスにバレないようにしようと思った。




「所長、祭壇を調べましたが、特に変わったことのない、普通に石で出来た祭壇でした…」


 俺達は彼らの相手をしていて、祭壇の調査はノルマ―に任せていた。彼女は真面目だし、研究者でもあるので、俺達よりもよほど詳しく調べられると思ったが…ただの意志を削ってできたものだったらしい…



「じゃぁ、そろそろ街に帰るか…そういえばハナは街に行かないの?」


「…行かない…ミトリーの街には…近づくのが嫌なの…何故か分からないけど…」


 そういう彼女は本当に嫌そうな顔をした。なら無理強いは出来ないな…





《トーヤ、もう行くの?また来る?》


 ララが涙目でこっちを見下ろしてくる。まだ子供とはいえ、既に俺よりもかなりデカいため、見下ろすしかなく、瞳にたまった涙がこぼれ落ちそうになっている。


「ああ、また来るよ。だからいい子で待っているんだよ?」


「きゅうきゅう、がうがうっ、がうっ」


「え?りゅうはここに残りたいの?」


「がうがうぅ」


 どうやらりゅうは友達と離れるのが寂しいらしい、確かに俺達と来たら街には入れずにずっと車の中で留守番だもんな…きちんと考えてやらなかった俺の所為だな…初めてのわがままだし、聞いておいてやるか…



「ハナ、りゅうはもう少しここに残っていたいと言ってるけど大丈夫?」


「いいよ」


 滅茶苦茶あっさり許可が出た。


「じゃあまた迎えに来るからいい子にしてるんだぞ?」


《りゅうはまだいるの?》


「がうっ」


《じゃああそぼ!》


《《《《やったー!》》》》






 嬉しかったのかほかの子供達もはしゃいでいる。それをハナは微笑みながら見ている。


「それじゃあ俺達はもう行くね。また来るよ。」


「分かった。気を付けてね。」




《と~や~、ま~た~来~る~と~良~い~》



 何とかパオの威圧に耐えきり、彼についてこられることは防いだ。そして、この場に居た彼らとも友誼を結び、惜しまれながらその場を後にした。



 シャーとも友人になったよ?女性陣には怒られたけど、彼は彼なりに決してリーナを傷つけようとはしなかった。(物理的にはだけど…)




 そして、俺達はミトリーの街に帰還することになる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

拠点(キャンピングカー・ミトリー・王都・ツニク大樹海の町・樹海の家・樹海の祭壇)



 シャー


 先祖は知性を持っておらず、生物を見ると襲うという非常に好戦的なモンスターだった。しかし、相当な知能を持って生まれたシャーは、必要な分だけしか食料をとらず、また、自衛以外でこちらから攻撃することは無かった。代わりに変態になったが…よくモエから制裁を受けている。


パーク

 

 ドラゴノイドは非常に個体数が少なく、全世界におよそ1000人程しかいない。その理由は人間による迫害で、彼らの体はドラゴンと同等の素材とみられているために、人間に良く攻め入られたという過去がある。現在はそのようなことは無くなった。ように見られていたが、何処にでも碌なことを考えない輩は居るため、王都に住んでいた時に襲撃を受けた。その報復として、狙った貴族を突き止め、一族もろとも殲滅したが、そのことで国から追われることになってしまった。災害級指定。


モエ

 モンスターの中でも常識的な存在。主にシャーが暴走しないよう見張る役割を押し付けられる。それがずっと続いたため、もはや名実ともにシャー係となっている。ちなみに強さはパークやパオと同等。

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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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