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76 やられる前にしゃぶりつくす。ハメ返しだ!!

短めです。


「さて、事情聴取はこれで終わりだ。後は報酬の話になる。」


 来たか。


「あらかじめ言っておきますけど。爵位とか領地とかはいらないですからね。」


 面倒なことは先に断っておく。


「ぬっ」


「別に報酬とかいらないです。」


「しかし、我々としてもそういう訳にはいかないんだよ。」


 来たなペリー…俺は奴の方に向く、


「と言われましてもお金は食っていけるだけ持っていますし、爵位や領地は面倒なのでいりません。便利な魔道具とかは自分で買えますし、特に欲しいモノなんてありませんが。」


 

 ペリーが悩んでいる。どうやって自分たちの都合のいい土地を提供しようか考えているんだろう。


「しいて言うなら…」


 ペリーだけではなくハリク達もこちらを見る。


「”全ての事を俺の自由に出来る。大きな敷地を持つ館が欲しいですね。”この王都に!」


 



 どうやらハリク達は渋い顔をしている。ペリーも同様だ。


「それは難しい。」


「どうしてですか?」


「今王都には、物理的にそのような土地が無いのだよ。」



 

 王都はそれなりに広い、それは今まで度々拡張されてきたからだ。そして年月が経ち、なかなか手を入れられない部分と言うのが出てきた。そういう場所は、やがて食い詰めたり行き場を無くした人間たちのたまり場となり、スラムを形成した。


 此処のスラムには凡そ30万人以上が住んでいると言われている。政府としてもこの区域を開発したいが、理由もなしに動くには、いろいろと面倒なことが起こるらしい。なので、この町の住みやすい部分には土地が無いという訳だ。



「なら、手を入れればそういう土地があるという事ですね?」



 ペリーが顔を上げる、こちらの意図を読み取ったようだ。


「それは広ければあまり場所は問わないという意味かな?」


「ええ、あんまり壁際とかは嫌ですけど、周りに何もない方がむしろいいですかね?」



 スラム街にも大きな建物がある。王都が発展していくにつれ、別の所に屋敷を移した貴族や、血脈が途絶え、管理する者が居なくなり、打ち捨てられた屋敷もある。


 この国を救った者に対する報酬として、この区域の土地と建物を贈るという大義も出来る。行政区から遠く、この王都にあるので見張りもしやすい。ハリク達にとっても都合のいい土地であり、スラムを拠点とするヒュドラーの幹部のペリーにもいろいろと都合のいい場所を選べるだろう。


 俺としても大きな土地と建物を手に入れられるし、三者三様に利のある提案だ。


「それでよろしいならそれを報酬として君に用意しよう。陛下からある程度の権限を頂いている。住居を進呈するだけならば煩わしい手続きもなくスムーズに事は運べるだろう。」


 ヴァリア・メイジ伯爵がそう言う。


「ならばどのような所が良いかな?」


 ペリーがそう聴いてくるので、俺は自分の希望を伝えた。土地の拡張もしてくれるというし、本当に遠慮なく伝えた。途中皆の顔が引きつっていたが、もともと開発し難い土地だったので、了承して貰えた。特にペリーは俺を隷属させればヒュドラーの財産になるという目論見もあったので、ほぼ全ての条件をのんだ。











挿絵(By みてみん)





 大雑把な王都の地図だ。王城を中心とした赤い範囲がこの国の行政区だ。日本における霞が関みたいなものだ。その周の青い範囲が裕福層。この国の貴族や大商人たちが住んでいる。その周りの紫が一般的に王都民と呼ばれるものが住むところだ。4つの大通周辺とこの紫の範囲が、衛兵も良く行き交う治安の良い場所となっている。


 ただ王都は広いので、それぞれの区画に商業区がある。そして、例外的に右上の区画は職人街となっている。ここでは主にオーダーメイドを中心としたその道の職人たちが集っていて、昼夜問わず音がするので、一般人はあまりいないらしい。


 その分浮浪者や孤児たちが多いらしいが…




 そして、その周りの部分。大通りを区切りとしてできる4つの区域が所謂マフィアが治めている地になる。



 建設予定地はヒュドラーのエリアであるので、皆の目を盗んで娼館に行くのも…ゴホンッ、商業区にも近いし、なかなかいい土地なのではないだろうか。


 いくつかの思惑が混じっているが、俺はホクホクした顔で貴人事院を後にした。









 建物は国で管理している断絶した大貴族の館を改修するだけなので、来月に来た時に渡せるようにするとのことだ。雇用創出のためこういう屋形の清掃や管理をするために国が管理しているものの一つらしく。中も奇麗なままだという。


 さすがに、キッチンなど新しくしなければならない部分もあるので、直ぐには手に入らなかったが。塀を壊し、周りの放置されたボロ屋も潰して土地の拡張もするらしい。こういう事を専門とする魔術師団がいるので、十分間に合うそうだ。


(ハリク達によると、スラムの住人の妬みなどが国では無く冬也様に向くという風に考えているようです。)


 十分あり得るだろう。特にその予定地の周りに住んでいた者達からは、だが問題ない。内には優秀な部下がいる。(訳:丸投げする)


「まさかルーティラ家より広い俺の好きにできる土地が手に入るとはな…」


 さて、こういう時ラノベでは本当に好き勝手に自分の家をリフォームする。俺もショップ機能を使って好きにしよう。なんという事でしょう?!って言われるくらいにね!





「そしてその後はヒュドラーを…潰す。」



 俺だけじゃなくリンを…仲間を狙ったんだ。一切容赦はしない!






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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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