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42 樹海での攻撃、そして強大な敵?


ザッザッザッ

「はぁ…はぁ…」


 樹海の中で数人の人間が逃げ回っている。


「何…なんだあいつ…はぁはぁ、化け物が!!」


 モンスターじゃない、あんないかれた殺人鬼がこの森にいるなんて…クソッ!1級討伐者のおこぼれにあずかれると思ったのに、最悪だ!!


「キャッ」


「ドミニク!!しっかりしろ!」


 こいつは俺の幼馴染だ。俺たちはガハマカタラ王国の片田舎からこの国にやってきた。故郷じゃ二人ともすでに家族は無く、村の連中は皆腫れものみたいな扱いをして居心地が悪かった。だからこいつと二人で村を出た。


 そして、討伐者として細々と暮らしていたが、ある時1級討伐者のブリガンテの連中から、仕事を手伝ってほしいと依頼が来た。結構な報酬が約束され、この仕事が終わったら結婚するかと二人で話していた。


「リッツ、私を置いて行って。貴方だけなら逃げられるでしょ?」


「馬鹿!嫁を置いて逃げられるか!」


「まだ嫁じゃないわよ!だから早く!!」


「そんなことdブッ」


 頭に衝撃を受け、何かがはじけた。そこで俺の意識は途切れた。


「リッツ?…リッツ!!?いやああああぁぁぁ!!」


「お前は俺の仲間か?ガハマカタラ王国の人間?それとも敵のルバーネット王国の人間か?」


「私もリッツもガハマカタラ王国の人間よ!なんで仲間なのnギャッ」


 銃剣で首を貫かれた女が痙攣してやがて動かなくなる。


ドサッ


「なら敵だな」



 そして、その少年はターゲットを探し続ける…






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー













 俺達は、今樹海の深部に向かって進んでいる。祭壇とやらを探すためにだ。gmゲームマネーを補充し、アイテムも買った。食料もマジックボックスの中に入れており、逸れた時の為に、パートナー達にもそれぞれ二日分ほどの携帯食を持たせている。




「何処に祭壇はあるんだろうな?」


「分かりませんね。リーナちゃんはどのくらい樹海を進んで辿り着いたんですか?」


「リーナの記憶じゃ、三日ほどさ迷ったらしい。」


 俺達はかれこれ5時間ほど進んでいる。仮に三日掛かるとして、まだあと60時間以上も進まなければいけないようだ。あの時のリーナはほぼ休みなく歩き続けたからな…俺には無理。


「主、森の様子が妙です。静かすぎます。」


「?!」


 たしかに、いつもならばパーテルの襲撃があってもおかしくない。なんでだ?



 それからさらに1日が過ぎた。おかしい、襲撃がたったの5回しか無いなんて…



「異常だな。何が起きている…」


「住人達に何かあったのかにゃ…」


 確かに住人達の中にはライカン含め、かなりの実力者達が居た。彼らが樹海に出ると、弱いモンスターは近寄ってくることが無く、強いモンスターに良く襲われるようになった。彼らは食料を求めて、樹海に出る。しかし、俺達がかなりの量のモンスターを狩ったおかげで、しばらく猟に出かけなくてもいいほどの食糧が街にはある。だから彼らが樹海に出る必要はないはずなのだが…樹海に出ざるお得なくなった?




「一度、じっちゃん達に連絡してみるか…」


ビービービー


「冬也か?今何処に居る?」


「じっちゃん?今樹海の中にいるよ。だいたい1日歩いたあたりにいる。」


「樹海の中に居るなら丁度良い、今ケットシーやライカン達も探しておるが、りゅうや子供たちが居なくなったのじゃ」


 …ナニ?居なくなった?


「どうやら狼人族の子供が結界の外に出てしまう事故があったようじゃ。近くに居ったりゅうと、何人かの子供が追ったため、今住人達が探しておる。お主も協力してくれ。」


「分かった。」


「主よ、どうされました。?」


「りゅうと子供たちが事故で結界の外に出てしまったようだ。攻略はいったん中止して、りゅうたちを探す。」


「分かったにゃ」


「社長、りゅうは確かマップで追えましたよね?」


 そうだ、MMしてたんだった。ナイス山田!早速マップを開き、りゅうの位置を確認する。


「なんだ?あいつ、森の中を動き回っている?」


「主、もしかすると何かに追われているやもしれません。」


「!?」


 そうか、確かに今の状況だと、その可能性が高い。ましてや討伐者もいるんだ。子供たちを守りながらだと、りゅうだけじゃ危ない。


「皆!急ぐぞ!」


 俺はりゅうが居る場所に向かって走る。



 そしてそんなときに限ってモンスターの襲撃がある。


「クソっ!邪魔だ!!」


「主、此処は俺に任せてください。」


「社長、俺と佐藤さんでここはやります。イルさんと二人の方が早いでしょう?行ってください。」


「頼む二人とも、行くぞイル!」


「分かったにゃ!」



 そして俺達は進む、佐藤達なら大丈夫だ。りゅう、待っていろよ!!



 そして、りゅうたちの光点に近づいたころ、激しい戦闘音が響いていた。


「あそこだ!!急ぐぞ!!」


「ラジャーにゃ!!」




 そして、現場に辿り着くと、そこには夥しい量の血をまき散らしながら子供達を必死に守るりゅうの姿があった。対するは10人程の討伐者達、俺は即奴らをマーキングし、魔力を多めに込め、機関銃を連射する。



「!!?」

「何が起こった!!」

「ドイルがやられたぞ!!」

「お前ら散れ!!!!」

「痛えよぉ!」


 奴らは散ったか、3人倒れているな…


「まて、なんだお前!!」

「なんで俺らを攻撃してんだよ!!!」


「うるさい。」


 残っていた奴らをハチの巣にする。


「りゅう、よくやった。これを飲むんだ。」


「がう…」


「お前達、もう大丈夫だ。」


「「うわあああああーー」」

「ごわがっだよぉぉぉぉ」




ビービービー


「冬也か?見つかったか?」


「ああ、子供たちは無事だ、りゅうも大怪我したが、今回復させている。」


「そうか、直ぐにそこに救援に向かわせる。待っておれ。」


「ここにイルを置いていく。」


「トーヤ?」


「何じゃと?」


「俺はあいつらを殺してくる。りゅうを頼んだぞイル。」


「待て冬也!」


「待つにゃトーヤ!」


 俺は念話を切り、イルに後を頼んで奴らを追う。よくもりゅうを傷つけたな…生かしてはおかない!





「不味いのう、これがトーヤの副作用か…ワシも出なければのう…」










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「ぐわっ、いつっ…何だあれは?どうやって攻撃されたんだ?急にドイルの胸がはじけたぞ…」


 俺は、討伐者になって3年の4級討伐者だ。ある日、ブリガンテから仕事を手伝うように依頼された。ブリガンテと言えば、有名な1級討伐者チームだ。奴らと共に依頼を受けるだけで、俺らにとっては一種のステイタスだ。


 だから俺は喜んで協力を申し出た。依頼の内容は、樹海の深部にいると思われるドラゴン種、希少種の調査だ。可能ならば卵なんかがあれば回収する。


 それで1日2万、成功すれば100万貰える。俺一人じゃ絶対に行かないが、1級討伐者に同行するのならば、話は別だ。そう思って参加し、本当にドラゴンを見つけた時には興奮したもんだ。だが、流石ドラゴン、体は小さくとも、凄まじい強さだった。さらに希少種の狼人族の子供や、猿人族の子供もいた。


 捕まえて売れば、一気に億万長者だ。俺達は4グループに分かれて探索していたが、1グループじゃ手に余る相手だった。だから近くにいた1グループと挟み撃ちするように追い詰め、ようやく手傷を負わせることになった。そのあとはただ攻めるだけだ。そして、ようやく弱らせ、捕獲しようとしたところに、目に見えない攻撃を受けた。


 そして、速攻逃げに入り、今樹海を駆けていたんだが、木に躓いちまった。早くここから離れねえとヤベェのに…


「誰かいないか!?」


 敵に気づかれるかもしれないが、このままいても殺される。そう思い、俺は思い切って声を出した。正直賭けだ。


「誰かいるのか!!?」


 どうやら運よく賭けに勝ったようだ。しかし出てきたのは子供?!


「大丈夫ですか?!」


「ああ、悪い、回復薬持ってないか?」


「小回復薬ならありますが…」


「売ってくれ、3000払う。」


 命が掛かった場所だ。本来500円だが気にしねえ。


「分かりました。どうぞ。」


「ありがとよ。」


 俺はお金と引き換えに薬を貰い、一気に煽る。


「お兄さん一体どうしたの?」


「ああ、此処にはヤバい奴がいる。さっさと逃げた方がいい。仲間達も逃げた。」


「仲間達?お兄さん一人じゃないの?」


「いや、ブリガンテって知ってるだろう?あいつらと、合同で依頼を受けたんだ。全部で22人だったか?信じられねえかもしれないが、ドラゴンが居たんだ。」


「ドラゴン?!御伽噺じゃないの!!」


「ああ、クソ強かった。4グループに分かれていたんだが、1グループじゃ勝てなくてな。3人戦闘不能になった。そのあと怪我人担いでもう1グループと合流して、何とか追い詰められたんだが、まだヤバいモンスターが居たみたいでな。見えない攻撃をしてきたんだ。だから逃げていたところでこいつに躓いちまったってとこだったんだよ。」


 まだこんなに小さい子供なんだ。俺はモンスターたちのヤバさを教えて逃げるつもりで話した。


「ヤバいじゃん!!早く逃げよう!逸れた時の合流場所とかないの?!」


「ああ、グリーンの泉ってあるだろう?逸れた場合あそこで落ち合うことになっている。」


「グリーンの泉?」


 グリーンの泉は、樹海に入って12時間ほど北に歩いたところにある池だ。何故グリーンなのかは分からんが、きっと、池の真ん中に木が生えているからだろう。


「とにかく急ぐぞ!!」


「分かったよ!」


 俺は走り出し、パンッ、そのまま意識を失った。





 グリーンの泉か、マップで位置を確認。確かに赤い点がそこに向かっているようだ。今で4人始末したからあと18人か…


「さて、やるか…」







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 

 私はまず、戦闘に支障のない服に着替えます。そして、少し長めのナイフを腰につけ、携帯食をいれたリュックを背負います。そして、しばらく留守にすることを伝えるために、お母様の元に行きます。



「リーナ、そんな恰好をしてどうしたの?どこかに出かけるんですか?」


 私はトーヤ様の様子がおかしいこと、彼を止めるためにリンと一緒に追うことを説明します。


「…あなた達だけでは危険よ。私も一緒に出ます。」


 好都合です。手練れの魔術師のお母様が一緒に居れば、安全性も断然上がります。


「マリー、この手紙を旦那様に渡してください。私とリーナはしばらく留守にします。」


「承知いたしました。お供はどうされますか?」


「リンさん達にして貰います。」


「…畏まりました。」



 お母様も戦装束に着替え、丈夫な外套を羽織り、旅支度を整えます。そして、リンと合流し、樹海に行きます。


『トーヤに会えるのね!』


『また乗ってもらうよ!』


 サンドーコ達も喜んでいるようで少し落ち着きがありません。


「トーヤ様、今行きます。」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「長、お加減は如何ですか?」


「うむ、この依り代は動きやすいぞ。」


「しかし御気を付け下さい。貴方はこの神域から出てしまえば…」


「なに、たかが5分の1の力しか出んだけじゃ。それに依り代が傷ついたところでワシに何の害もない。」


「それでも魂にはダメージが溜まります。時間が経てば癒えるでしょうが、傷つくことには変わりありません。」


「ほっほっほっ、マダムは心配性じゃな。分かった、心して行ってくる。しばらくここは任せたぞ。」


「はい。」





 さて、トーヤ達が無事ならいいのじゃが…





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





(……誰か来る…この魂…懐かしい…)


 樹海の何処かにあるその地で、一人の女が目覚めようとしていた。







『ああああ…ああああ…』


 さらに別の場所でも…








 

冬也の異変にいち早く気づいたヒロイン達は冬也を追う。


さらにティア、そして猛虹も参戦。そして謎の存在達も目覚める。



こちらの短編も投稿してます。チートモノです。暇つぶしに読んでみて下さい。


自称勇者で他称魔王 ー呼ばれてないけど来てやったぞー 前編

https://ncode.syosetu.com/n7440eq/



自称勇者で他称魔王 ー呼ばれてないけど来てやったぞー 後編

https://ncode.syosetu.com/n7449eq/


作者マイページからも行けます。

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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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