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40 樹海での攻防、そして、限界

いよいよ樹海の深部を目指して進みます。




 衝撃的な事実を知り、半ば放心していたが、一つ確認しなければならないことがあった。


「じっちゃんの言っている神って、具体的にはどんな人なんだ?」


「…うまく説明出来んのう…その存在を分かりやすく言うと、お主の言うゲームに出てくるプログラムみたいなものじゃ。」


「プログラム?」


「ああ、こういう条件で大地を動かす、こういう条件ならば雨を降らせる。等といった自然現象を制御している。従って、形あるものではなく、事象と言えばいいのか…」


 何とも抽象的だが、本来はこの世界そのものだっていう事か…


「あ奴には感情がない。故に条件さえ合えば救いを齎す。逆もまたしかり、全てにおいて公平に判断し、あらゆる事象を生み出すものじゃ。」


 何ともうまく想像できない存在だな…


「まぁ、次元の違う存在じゃ。理解出来んのも仕方ない。他に聞きたいことはあるかのう?」



 聞きたいことか…今すぐには思いつかないな…あ、そうだ。説明に遭った通りなら、トレーター家以外の者でもこの神域には入れる可能性があるはず、そのことについて聞くか。



「それじゃぁ、この森に頻繁に入る討伐者は、条件さえ揃えば、住人達に会うことがあるんだよね?なのに何故ドラゴンの目撃情報は何百年も無かったんだ?」


「それは制約に触れる。すまぬが説明できぬ…ただ、答えを知りたければ、祭壇の所まで行くがいい。」


「祭壇?」


「ああ、お主ならきっと答えを見られるはずじゃ…」


「どうやって行けばいい?」


「分からぬ、あそこはもう、ワシの領域ではないのだ。」


「領域って、そんなのあるんだ?もう?今は違うの?」


「うむ、譲ったのだ…」


 じっちゃんは、それ以上は沈黙を守った。どうやらそこになんとか辿り着かなくてはいけないみたいだ。確か本当に必要な時しかたどり着けないって言っていたが…リーナは最後の最後で辿り着いたから、よほど追い詰められないといけないのか…それに、最初に時が来れば祭壇に行けと言われたしな…試しに探すか。



「分かった。早速行ってみる。それと樹海に住んでいる敵と、住人の違いはどう判断すればいい?」


「それはもう大丈夫じゃ、既に皆、お前たちの魂を感じとる。故にまず住人かどうか聞けばいい。問答無用で襲ってくるのは恐らく、この樹海に住み着く敵じゃ。どんどんれ。」


 なんか住人達の樹海のモンスターに対するあたりが強い…


「当たり前じゃ、あいつらの所為で何度ワシらの食糧を奪われたことか…たまにこの神域に入ってくるから質が悪い。人と違い、他種族との混血が居ないからか、侵入が可能だからのう…ライカンたちが定期的に狩っておる。」



 外来種とのいざこざっていう事か…世知辛い。













『僕の背中に乗せてあげるよ!」


『ガキじゃぁ、役不足だよ!途中でヘタレるのが落ちさ。あたしの背中に乗っていきな。』



 そして住人サンドーコに捕まる俺、今回は一目散に逃げるが、さらに数匹の奴らに囲まれた!!?


「何でお前らそんなに背中に乗せたがるんだよ!?」


「それはお前の魂が、彼らにとって居心地の良い光を放っているからだろう。」


 ライカンの解説が入る。居心地の良い光?


「ああ、人にもあるだろう?こいつならば仲良くなれる。あいつは理由がないけど好かない。なんていう事が。」


 確かに、男のアイドルを見ても「ふーん」って感じだが、好みの女性アイドルだとついついガン見してしまうあれか。


「いや、それはただの女好きだ。」


 ライカンがバッサリ切る。酷い。


「まぁ、とりあえず出発するよ。佐藤、アル、ウル一緒に来てくれるか?」


「了解」


「構わないにゃ」


「イルはどうするにゃ?」


「イルは山田と一緒にりゅうや子供たちを見ていて欲しい、この間盗賊に襲われたばかりだからな…」


「分かったにゃ。」



 ということで俺たちは出発した。








 


 神域を出てとりあえず深部に向かって進む。











「ダァ~もう敵多すぎ!!」



 出発して3時間、5分間隔で襲撃がある。中には群れてくる奴らもいるので、既に100体以上敵を倒している。本当にこの機関銃が無ければ、処理しきれなかっただろう。レベルも皆上がった。だが確認する暇がない。


「どこかで休まないと、MPが切れるぞ!」


 この銃は魔力を込めて撃つ、そのため、1発で1MP 必要だ。魔力をもっと込めると威力が上がるが、俺が持たない。既に半分ほどに減っている。何より敵が少しずつ手強てごわくなっている。


 ゲームとは違い、HPが残っていても、体は疲れる。3時間も戦いっぱなしだと、かなりきつい。



「……皆、今日の所は撤退しよう。」


 俺は撤退を選んだ。思えば今までの実戦は、短時間で終わるものだった。さらに言うならば一対多の戦いは、あるにはあるが、パーテルなどの一般人でも対処できるモンスターのみ、自分の未熟さを知った。



 こうして、この世界での初めての敗北を経験した。














「ほっほっほっ、どうじゃった?」


「正直ステータスに甘え過ぎていた。」


「うむ、その能力ちからは素晴らしい武器じゃ、しかし、武器に頼り過ぎてはいかん。特にお前さんは対人戦の経験はあるみたいだが、そのほかの戦闘経験がほぼ皆無じゃな?」


「…ああ、日本じゃ喧嘩くらいしかしてない。」


「ならば暫くの間ここで経験していけばいい、ライカン達は狩りのプロじゃ。対人戦ならばともかく、樹海での生存術はお前では足元にも及ばん。じっくり学んでいけ。」


「…分かった。よろしくお願いします。」


 俺はじっちゃんに頭を下げ、修行させてもらうことに決めた。




オークの戦士 佐藤 ☆6 (オーク族)Lv40

HP245→345

MP29→49

攻270→470

防230→430

魔攻19→20Max

魔防95→200Max

素早さ100→150Max

器用さ115→150Max

賢さ10

ラック1


フルスイング



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ケットシー アル (妖精族)


HP300

MP40

攻140

防100

魔攻120

魔防120

素早さ250

器用さ160

賢さ70

ラック8


ケット神拳:ケットシー族の護身術

妖精化:気配遮断、透明化の複合スキル、妖精族しか使えない

猫マネ:猫であると疑われなくなる



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ケットシー ウル (妖精族)


HP250

MP60

攻180

防90

魔攻150

魔防110

素早さ300

器用さ170

賢さ70

ラック8


ケット神拳

気配遮断

透明化

猫マネ



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



相沢 冬也 Lv38


ステータスポイント 98  【親愛度ボーナス 1370】


HP500

MP1000

攻450

防500

魔攻300

魔防450

素早さ700

器用さ500

賢さ110

ラック100


親愛度上昇速度アップ

火魔法Lv3

水魔法Lv3

白魔法Lv3

全世界全言語・文字翻訳 

マジックボックス100種99個

マーキング

マップマーキングLv3

超反応

魔纏術Lv1

猫かぶり

威圧

索敵Lv2

自動MAP

異常状態耐性Lv4

悪意察知




キャンピングカーLv2







ここで実戦経験の少なさを悟った冬也は、修行をすることに、


 今までの決闘とは違い、討伐者である敵の真価が発揮される状況では、今の自分では厳しいということを知ることが出来ました。

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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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