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32 秘密をバラされたくなければ分かっているな?っておい止めろ脱ぐな!!

 冬也がマリアを「たん」付けで呼ぶ理由が明らかに!特に伏線とか重要なものは無し。




 異形ジェントルマンがいた。あいつ公爵だったのか…道理で衛兵を動かせるわけだ。さて、どのタイミングで近づこう…ラノベではこういう時は下の立場の者から話しかけてはいけないってよく書いてる。



 ここではほかの人間の目があるから、あちらから気付いてもらおう。俺はマジックボックスからペンと紙を取り、「異形ジェントルマンさんへ お話ししましょう?」と書いた。それをアルに渡し、侯爵が気付きやすいように渡してくれと頼む。






 お?公爵の正面に立った。周りは気づいていない様子だ。そして丸めて思いっきり顔にぶつけた?!


「うおっ?!」


 ほら、侯爵の声で何人か振り返ったじゃん!あれ見られたら作戦失敗だよ!!


「なんだこれは?」


 何とか驚きから立ち直った公爵が手紙を広げる。あ、キョドってる。目が合った。友好的なスマイルを作る。価格は0円だ。


 あ、青ざめてる。何か伝え、彼がこちらに歩いてきた。


「外に出よう。」


「はい。」


(「アル、タリアを見ていてくれ。」)



(「了解にゃ」)



…所で公爵は何故俺を見つけられたんだ?







「トーヤ君か…何故私に気づいた?体形などもかなり変えているのだが。」


「一度戦った相手です。気配で分かります。」


 適当なことを言って誤魔化す。


「バトレ公爵、正体を黙っていることを条件にあることにご協力いただけませんか?」


「…即本題に入ったね。」


「時間がありませんので。」




 俺は今までの経緯とタリアを守りたいことを話す。



「そのようなことが…だが、何の証拠もなく言っているのであれば私は動けない。」



「ええ分かっています。」


 アルビン・カナリアの尋問動画を見せる。そして、


「今私の仲間達が、拉致被害者の救出と、証拠の確保に動いています。それが揃ったときにご協力頂きたい。」


「…仮に君の仲間が被害者たちを救出できたとしても、君たちが仕組んだと言われかねないぞ?」



ブブブブブッ

(「ご主人様、今よろしいですか?」)


「少々お待ちください公爵。」


「?」


(「セバス、何かあった?」)


(「今アジトと思われる場所に着きました。不自然なことに数十人の人間の匂いがしますので間違いないでしょう。そして、パリス隊長に相談したところ、王都衛兵団のコンデス4番隊長を個人的に知っているということで、彼の御仁含む5人の王都の衛兵にも助力願いました。只今から突入します。」)


(「!?ありがとう。頼んだよ。」)



「私の仲間と、フォーチャー家の兵、そして、王都衛兵団のコンデス4番隊長も同行して貰っています。彼らの証言を疑うことは無いでしょう?」


「…うむ。」


 そんなこと疑っていたら、この王都を守れないしな。


「今現在、フォーチャー家含む何人かの協力者が居ますが、今回の問題は手に余る可能性が高い。」


「…そこまでいろいろ動いているのならば分かるだろう?隣国との戦力差はかなり大きい、そして、この国は立地的に、他国に援軍を頼みにくいというのもある。実際、ツニク運河が天然の防壁と化しているために、未だ侵略されていないようなものだ・」


「ええ、ですので隣国が武力で無く謀略をもってこの国に侵略しようとしている。」


「…頭の痛い話だ。」


「もう既に侵略は始まっています。貴方方が不必要な配慮をするしないに関わらず、既に戦争は始まっているのですよ。証拠が揃えばその時点で戦争開始です。そして、このままではあなた方王権派の衰退は間違いないでしょう。」


「フォーチャー侯爵が動いているならば、必然的に貴族派の有利な展開になる。ということだね?」


「そうです。国を揺るがすほどの大事件、それを貴族派が防いだとなると、その功績は計り知れません。ですのであなたに協力頂きたいのです。」


「王権派と貴族派が組んで敵の謀略を防ぐ…そういうシナリオか…」


「はい、私達だけで解決するためには権力ちからが足りません。貴方方は権力ちからがありますが、このままでは、国の危機に何もせず…むしろ王自らが彼らに頭を下げている現状、貴方方に責任を取ってもらうことになるでしょう。良いことがありません。


 しかし、ご協力いただけるのならば…」


「王権派の権威も失墜せず、君たちも望みを達成出来、さらに中立派の勢力をいちじるしく削ることが出来る。」


「ええ、お互いにとって、win-winの関係になります。」



「なるほど、興味深い話だ。だがなぜ君はこの国に付くんだ?この国の人間ではないだろう?」


「守る人がいるからですよ。」


「そうか…証拠が揃えば連絡をくれ、確認次第協力を約束しよう。」


「はい、今頃、敵のアジトの制圧に乗り出している頃でしょうしね。もう直ぐ揃うはずです。」


「…しかし、君の後ろには誰が居るのかね?アジトの場所までここからこんな短時間で迎えるなんて、この国での手段は限られるはずだが…」


「そこは秘密で。所で公爵もなぜあのようなことを?」


「この地位にいると相応に疲れるのでね、たまには羽目を外して素の自分をさらけ出したくなるのだよ。」


「…大人の大変さですね…」


「大人は疲れるのだ…」



 どうやら異形ジェントルマンはストレス発散の為に、公爵がはっちゃけた姿だそうです…ここまで人を追い詰めるとは…貴族もブラックなんだね!











本日2話目

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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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