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15 友達との距離感は大事だ…特になりたてはな…間違えると二日で離れていく…

今回は戦闘回、短いです。






 今俺の目の前に二足歩行の狼がいる。人間寄りなセバスと違って、狼寄りな容姿だ。しかし身長はどう見ても2m以上あり、体つきもエグイ…


「お前たちが最近森を荒らしている人間達か?」


 見た目のインパクトで気づかなかったが、会話は出来るようである。


「荒らしてるって何をもって言っているんだ?確かにパーテルやドパーテルは最近狩りまくっていたけどね…」


「そのような外来種ではない。我々森の民を執拗に狙ってくる輩かと聞いている…確かブリガンテと名乗っていたはずだ。」



 ブリガンテ!もう既にここまで来ていたのか、いろいろ情報が欲しいな。



「俺たちとは別人だと思うよ。日々小物を狩って生活の糧にしている一般市民さ。」


「戯言を、貴様からは危険な臭いがする。ここで狩る!」



 強制戦闘の予感…やるしかないか…


「あいつは俺がやる。その他は頼んだ!セバス、指揮を取れ!」


「は!」





「グギャアアアアアア!!!」


 ブワッ!


 突如暴風が吹き荒れる。どうやら奴がスキルを使ったようだ。喧嘩はよくしたが殺し合いなんてやったことは無いぞ…



「グルウウウウッ」


 グワッ!


「うおっ?!」


 危ねえ!なんて速さだ!風切り音もヤバい、牙と爪と足には注意が必要だ?!というか当たらなくても風が顔にあたって目があまり開けない。どうする?


「ガアアアアアアアッ!!」


 右ッ!左ッ!そして蹴りかよ!?力任せじゃない!攻撃は次の動きに繋がっている!明らかに格闘術を修めてるよ!


「フッ」


 水魔法を使う。しかし魔法名を言う時間がないので野球ボールくらいの水しか出せない!


(魔法名はゲームでいうところのショートカットキーに登録した技と同じで、イメージを固めずに済むので発動が早い、威力が少し落ちるけどね)


 故にただの水は奴が纏っている暴風によって散ってしまう。


「まだまだっ!」


 だがえてボールを出し続ける。


「グウウウウッ!」


 奴は森の中だというのに木の枝などを足場にして縦横無尽に駆け回っている。正直目で追うだけで精いっぱいだ…そして奴は一際大きな樹に着地?し、溜を作っている。


(ここが勝機だ!)


 俺は正面にウォーターボールと水球を20以上展開し、奴に放つ!すると奴は「ニッ!」と笑い消えた。


(早いッ!)


 衝撃で足場の樹がえぐれている。そして、水球は奴がいた場所に当たる。


「ウグゥゥゥゥッ!」


 そしていつの間にか俺の背に回ったやつが今度こそ最高速度で一直線に迫ってくる。


(掛かった!)


 そう、唯一詠唱できたウォーターボールは俺の背に配置し、奴に放ったのは水球のみだった。しかも今回は魔力を多めに込めている。


(この1週間、パーテル相手だが魔法を使いまくって実験した甲斐があった。きっと上手くいく!)


 奴が纏っている暴風は何故治まらないのか?答えは魔力だと思う。パーテルたちに放つ水魔法を、意識的に変えられるか?と思い実験してみた。その結果、魔力を込めていないと、空気抵抗によって放った時と着弾した時の形が変わっていた。


 一方、魔力を多めに込めた水球は、発動から着弾までイメージしたままの形を保っていた。


 このことから魔力を込めながらイメージした魔法の形は、ある程度の時間保てるのではないかと仮定できる。そして俺の背後にはバスケットボール大の水の塊、奴は先ほどと同じで苦し紛れに発動したと思っているだろう。つまり、


「ぐふぉっ?!」


 俺の特製ウォーターボールをまともに食らうことになる!





 普段我々が口にしている水、実は水にも硬さがあるのはご存じだろうか?時速80kmで水に当たるとコンクリートと同じくらいの硬さになるらしい、実際30m以上の高さから川に飛び込み死亡するという事故が地球でも世界各地で起きている。


 そんな水に100キロ以上の速さで、しかも殺傷力のある魔法に何の覚悟もなく無防備に突っ込んだら?






 いくら頑強でもダメージは通るはず。奴は嚙み砕こうとして顔面(口内)にまともに魔法を受け、前後不覚になっている。そして、空中で身動きが取れず、頭を向けてこちらに向かってくる。






(見える!超反応のスキルが役に立った。初っ端から取っておいて良かった!)


 そして、奴の首を腕を使って締め、鼻を当てるようにともに地面に向かって倒れる。この時なるべく勢いを自分でつけて、


「喰らえ、脳天砕き!(ブレーンバスター)


「ギュフッ?!」




 大体の生物は鼻が弱点である。そこに勢いよく地面にぶつけたら?特に奴と俺の体重を合わせたら300kgにはなるだろう。つまり、




「グッ……ガッ……」


「失神したか。アッ、他の奴らは?!」


 他の取り巻きもセバス達が無事に制圧したようだ。


「みんなご苦労様、とりあえずこいつらを縛れるものあったっけ?」


 アイテムボックスから取り出した縄でこいつらをグルグル巻きにし、とりあえずの危機を乗り越えたのであった。
















『プレイヤーレベルが20を超えました。新機能が解放されます。』




セバス達の戦闘描写はありません。

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作者の別作品もよろしくお願いします。 終末(ヘヴィな)世界をゆるふわに!
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