第6話 お嬢様の傍付きになります!
先の襲撃「クーノル事変」を穏やかに終えた3日経ったある日。
「シナハ、クレアを呼んでくれ」
「そうおっしゃると思ってここに」
そういってシナハメイド長のスカートの秘密を探っていた私をスカートから追い出した。
「シナハは今度人までも『メイドのたしなみ』で調達するようになったのかね?」
「できるようになれば苦労しません…」
シナハメイド長はあの事変で刺された箇所が奇跡的に急所を外れていたため、大事には至らず、抜糸してないのに強制退院して現役復帰してきた。
シナハメイド長いわく
「あなた達を放っておくとトラブルを起こすから目を離せないのよ」
とのこと。
「旦那様、このクレアに御用向きでしょうか?」
「新しい乳母なんだがな、お前にしようと思う」
「左様でございま…え?今なんと?」
「だからな?お前を新しい乳母に任命しようと思う。」
「ちょ、ちょっと待ってください旦那様!私母乳出ませんよ?!出すならシナハさんが!「私も出ません。結婚してない私に喧嘩売ってるんですか?クレア」売ってません!」
「母乳が出ずとも人工母乳がある。それともあの夜の言葉は嘘だったのか?」
「あの夜の…言葉?」
どのことでしょうか?
「幾億の大好物よりアリアの笑顔が大切だと言うことだ。」
あぁ、あの言葉…
「クレア、あなたは獣人だから成長が早いが老いるのが遅いのは知ってるわ。だからこの子の教育係兼乳母兼侍従をやってほしいの。報酬も相応の額を出すわ。そうね年間白金貨3枚でどうかしら?」
「アナスタシス、契約期間が長いから白金貨10枚だろう…」
旦那様と奥様が徐々に私の報酬を釣り上げていく。
しかし私の心は決まっていた。
「ありがたい申し出ですが、報酬はいつも通り毎月金貨1枚でいいです」
「そうか…受けてくれないのか…」
「いえ、アリア様の側付きのメイドとしての依頼お受けします。ですが報酬の増額は必要ありません。だって…」
私は奥様の腕に抱かれて眠るアリア様の寝顔を覗き込みながら頬を緩ませつつも続けた。
「アリア様の笑顔は幾億の貨幣以上の報酬ですから!」
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