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尻尾と耳と私と主  作者: 青を刻む朱雀
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第5話 襲撃(5)

「クリスタテレンスさんあなたから毒草『クリアアッセンス』の臭いが微かにします。」

「毒草?香水の一種では?」


 ええその通りクリアアッセンスは香水にも使われる草花。しかしその瑞々しい葉の液の臭いは人の鼻を騙せても狐系獣人の鼻は騙せません。

 クリアアッセンスの葉の液は大人には害をもたらしませんが、生後1年未満の赤ん坊なら皮膚にひと塗りしただけで即死に至らします。しかも厄介なところは目立った外傷もなく、香水の臭いに酷似していることです。


「それにお二方考えてください。ここは3階です。賊が侵入したのならなぜその場でアリア様を殺さなかったのでしょう?」

「身代金目当てでしょう?」

「でしたら殺す理由はありません。アリア様は野菜貯蔵庫で(・・・・・・)殺されそうだった(・・・・・・・・)のですから」

「出鱈目です!」

「事実今なお階下で賊とヴェント様、エトナお嬢様、フェリナお嬢様が賊と交戦中です。シナハメイド長は私を逃がすために戦死なされました…」


 クリスタテレンスは叫ぶもそれを封殺する。


「ここからはあくまでも私の推察に過ぎませんが、あなたはアリア様を下で待っていた賊に落として渡し、旦那様方を起こした後厨房を探すと言って野菜貯蔵庫でアリア様を殺した賊と戦闘した風に見せかけ、『護れませんでした』と言うシナリオだったのでしょう。ただそれに何の利益があるのか分かりかねますが…」

「乳母危険手当てだ」


 私の仮説に旦那様が口を挟んだ。


「何ですか?」

「乳母をやっているとその過程で危険が及ぶことがある。例えばやんちゃをして乳母に怪我をさせたりとか…その場合に支払われる特別給金だ。怪我の具合にもよるが賊に襲われ、怪我をしたとなれば白金貨100枚に匹敵する。」

「白金貨100枚…」


 えっと金貨100枚で大金貨1枚で大金貨10枚で白金貨1枚…ってことは金貨1000枚で白金貨1でそれを100枚って事は…


「金貨10万枚よ。クレア」

「じゅうま…」


 私は思わず絶句する。

 一体私の何ヵ月分の給料のなんでしょう?何ヵ月ってレベルじゃありませんね。年単位ですよきっと!銅貨3枚で買えるチーズを挟んだ白パンいくつ買えるんでしょう?!

 一生かけても使いきれませんよ!


「あなたは思考が駄々漏れね…クレア」


 奥様の呆れたような口振りに私はハッと我に帰り口元のよだれを拭います。


「失礼致しました。いくらチーズを挟んだ白パン数千個並ぼうと…アリア様の笑顔と比べれば安いものです。」

「チーズを挟んだ白パン?あの銅貨3枚の?」

「はい私の大好物です!」

「…さっきの金額なら数億は買えるわよ?」

「おく?!」


 桁が違う…でも…


「アリア様の笑顔を失うには安すぎます!」

「良かろう。クリスタテレンス、現時点を持ってクーノル家3女アリアの乳母を解雇とし、屋敷を去れ!これは契約違約金白金貨10枚だ!」


 こうして黒幕だった元乳母クリスタテレンスは屋敷を追放され、賊も騒ぎを聞き付けた衛兵の手によって捕らえられ、事態は終息した。


読了感謝です!

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