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尻尾と耳と私と主  作者: 青を刻む朱雀
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第4話 襲撃(4)

 私は一足飛びで階段を駆けながら不思議に思う。


『なぜアリア様を狙った?』


 身代金目当てなら殺す理由になりえない。


『3女たるアリア様に与えられる遺産が目当て?』


 3女なのだから与えられる遺産はそんなにないはず…。遺産継承権第1位はヴェント様のはず。


『そもそもなぜあんな場所まで連れていく必要があった?3階の寝室で殺せば見つかる心配もなかったはず。』


 寝室で殺すとなにか不都合があった?

 まさか裏切り者がいる?!


『寝室でアリア様が亡くなられると真っ先に疑いがかかるのは?』


 乳母のクリスタテレンス様くらいだと…


「クレア!」


 名前を呼ばれ、思案をするのを止めた。


「大変だ!アリアが…アリアが賊に…」


 旦那様も奥様も顔から血の気が失せている状況。


「私がお手洗いに立っているうちに賊が侵入し、アリア様を…」


 乳母のクリスタテレンス様はあわてふためきながらおっしゃる。

 しかし私が階段を上がりきった姿を見ると旦那様と奥様は私の抱きかかえている包みを見て「もしや」と言う顔を、クリスタテレンス様は一瞬不快そうな表情を見せた。その顔、私に隠せたと思ったら大間違いです。


「その包みはもしかしてアリア様ですか?ご無事か確認しても?」

「野菜貯蔵庫で賊に殺されそうになっていたのを見つけ奪還いたしました。怪我もなくご無事でございます」


 私はクリスタテレンス様から嫌な臭いを嗅ぎとりました。鼻をツンと刺激する毒草『クリアアッセンス』特有の微量の毒の臭いが…

 私はクリスタテレンスからアリア様を守るようにして立ち位置を変え、旦那様方にアリア様をお渡しする。


「あぁ…アリア…私たちの可愛いアリア…無事でよかった…」

「私にも確認させてください」

「あぁクリスお前も確に…「なりません」」


 私は旦那様とクリスタテレンスとの間に割って入り、阻止した。



読了感謝です!

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