初めての魔力酔い
説明回です。
ダマーヴァント山脈。
世界三大危険地域の一つであり、その中でも最も危険とも言われている。ダマーヴァント山脈は異常なまでの魔力濃度とその魔力に当てられ狂暴になった魔物達が蔓延る。
また天気や気温が刻一刻と変わりヒトが活動出来る環境ではない。
しかしその魔力濃度から取れる魔石は大きさ、質共に最上級でありまた魔石に必ず上位スキルが付与されており二、三個ほど集めるだけで二年は遊んで暮らせると言われている。
普通の魔石にはほぼスキルは付与されておらず、付与されていたとしてもほぼ下位スキルである。
その原因はひとえにその魔力濃度の高さによるものだった。
また冒険者達の主な収入は魔石を冒険者ギルドに売ることで得ている。
一攫千金を狙いダマーヴァント山脈に入った者達はその異常な魔力濃度に当てられヒトの匂いに反応した魔物達に襲われその命を終える。
しかし二年に一度はダマーヴァント山脈産の魔石がギルドに売られその魔石は最上級魔法具を制作するのに使われる。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ものすごい気持ち悪さと頭痛で草太は目が覚めた。
この《目が覚めた》というのは感覚的な表現で実際には眼など無いのだが。
「どこだ?ここ。」
首がないので辺りを見回すことも出来ない。
眼は無いが感覚として周りを見ることはできる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スキル《進化の可能性》が発動しました。
《始まりの魔眼》を手に入れました。
このスキルを使用するにはあと二十回発動条件を満たす必要があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(うおっビックリした!!何の声だ?!っていうかこれ女神様の声じゃない?)
(そーいえば女神様美人だったなぁ。今さっきの事だけど凄い昔に感じるなぁ。)
(それよりも気持ち悪さと頭痛がひどくなっているぞヤバいこれはもうムリだ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スキル《進化の可能性》が発動しました。
《魔力酔い耐性小》を手に入れました。
このスキルを使用するにはあと二十回発動条件を満たす必要があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして草太が気絶する前に聞いたのはスキル獲得を示す女神様の声だった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ものすごい気持ち悪さと頭痛で草太は目が覚めた。
「ううっ……」
草太の口からうめき声が出る。
この《口からうめき声が出る》というのも感覚的な表現で実際には口など無いのだが。
(気持ち悪い…頭痛い…ううっどうしよう。)
(ヤバいもームリ あーまた気絶すんのかな…)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スキル《進化の可能性》が発動しました。
《魔力酔い耐性小》の発動条件を満たしました。
このスキルを使用するにはあと十九回発動条件を満たす必要があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
草太は気絶した。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ものすごい気持ち悪さと頭痛で草太は目が覚めた。
(もうこの気持ち悪さと頭痛で目が覚めるのもこれで三回目か?)
(っていうか何で最初に生えたところがこんな劣悪な環境なの!?)
(もし女神様の声が言ってた《魔力酔い耐性小》が何か効果を示すとしてもあと十八回? これはキツイなぁ。)
(あっ)
女神様のスキルの発動条件を満たした事を示す声を聞きながら草太はまたもや気絶した。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
草太はものすごい気持ち悪さと頭痛で目が覚めた。
(これであと二回)
(それに今が何時なのかもよくわからないしどれくらい時間が立っているのだろうか)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ものすごい気持ち悪(以下略
(あと一回だ)
(頼む。何か効果を示してくれ…)
草太は気絶した。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スキル進化の可能性が発動しました。
《魔力酔い耐性小》を使用する事が出来ます。
《魔力酔い耐性小》が発動しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(おっ、少し気持ち悪さと頭痛が軽減している。)
(しかしあれだコレ気絶するやつだ。)
そんな事を思いながら草太は気絶した。
草太に知る余地もなかったが草太がこのスキルを使用するすることができるようになったのは草太がこの世界に転生してから約1ヶ月がたった頃だった。
感想 評価待ってます。