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全裸の英雄

全裸の英雄


「うそだああああああ!!」


俺はキャンピングカーに詰め込んだすべてを失った。

金銀プラチナのインゴット、アメリカドル、日本円、ユーロ、何か会ったときのために全部突っ込んだキャンピングカーが消えた。

売れるかと思って積み込んだ塩も胡椒も砂糖も。


「持ってこれたのはタトゥーと金の臍ピアスだけか・・・」


俺は今、全裸に靴下で草原に立っているのだ・・・


裸の俺の体には、今まで俺が狩ってきた獲物の名前と姿、またヤってきた女の似顔絵と名前が刻まれている。商売女とスーパーで売ってる動物はなしだ。


「こんなことならあのUMAも彫ってもらってからくればよかった・・・」


俺の靴下は防弾繊維、ケプラーで編まれているから何か重いものを詰めれば武器になるだろう。しかしだ。何が這ってるかもわからない地面を素足で歩くのは心もとない。俺は生えている草をむしって草鞋を作り始める。


「ばあちゃんがいつも作ってたっけな・・・」


俺のばあちゃんは農家で日本人だった。あの頃一緒に作って手に覚えさせた草鞋作りが、まさかこんなところで役に立つとは。草鞋無双もあるか!?


遠目から見ればちんこは丸出しだが、カラフルな服を着てる人に見えないこともないだろう。人里に出るまでに武器を見つけないとな。


見渡す限りの草原。手頃な石が落ちていない。


「せめてコンパウンドボウがあったらな」


むむ、なんだ?

俺は視線を感じて右を見る。地中に空いた穴から、ミーアキャットのような何かが俺を見つめている。


「とりあえず殺すか。レベルアップできるかもな」


俺はゆっくりと近づく。

ミーアキャットのような何かは円な瞳で俺を見ている。

もしかして外敵がいないのか?

俺は手を伸ばせば首根っこを捕まえられる距離まで近づく。

よし、おとなしくしておけよ。

俺は音を立てぬよう、筋肉の起こりを悟られぬよう注意する。

しかし、俺が攻撃を仕掛けようとした次の瞬間。

異世界ミーアキャットの毒きりが炸裂した!!

毒性はないかもしれないしあるかもしれないが、俺は思わず目を瞑ってしまう。


「うあああああああああああ!!」


首だ!頸動脈を切られた!!血が吹き出る!!


「うそだああああああ!!まってまって!!」


俺は死んだ。


ー経ken血をフreわけろー

・イ世界でさらにれヴェru↗︎だ!

・すてータスを交信daaaa

・E世界知識をpure善と


「異世界知識をくれ」


横たわる山田を食べながら、ミーアキャットは要求した。

そして流れ込んでくる山田の知識。


「すごい、すごいぞ」


今まで漫然とステータスを更新してきたミーアキャットは、パートナーがたくさんいる人間にあこがれを持った。この草原には仲間がいない、交尾ができない。しかし本能的に交尾をしたくてたまらない。


ミーアキャットは山田の知識から学んだ解体法で皮膚を剥がし肉を食らう。まだ作業には向かない体だがステータスは高い。小川まで皮膚を運び水にさらし戦利品として装備にしようと考えている。


ここに全裸の英雄ミーアキャットが誕生することになったのだ!!


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