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2話:転生したけれど・・・

門の前に急に現れた俺は戸惑った。


(いきなり町の目の前か・・・とりあえず入ってみるかな)


そう思い、門をくぐろうとすると横にある小屋の前に立っていた鎧をつけたおっさんが話しかけてきた。


「おい坊主、通行証を見せるか、通行料を払っていけよ。」


とりあえず入ろうとしていただけの慎也は焦ってしまった。


(おいおい、そんなのが必要なのかよ。両方持っていないぞ)


探すふりをしながら体をまさぐると、自分の腰に皮の袋が付いていたのに気付いた。


そこで分かったのだが自分が着ている服が現代地球での服ではなく、ゲームなんかの中世で出てくる布の服になっていた。


(そういえば平均くらいにと言っていたから、この服が一般的な服装なのだろうな)


そして皮の袋を触ると中から「チャラチャラ」とした音が聞こえたので開けて見ると、小さな銅色の硬貨が10枚、大きな銅色の硬貨が5枚、小さな銀色の硬貨5枚、大きな銀色の硬貨が2枚入っていた。


(これがこの世界の通貨か?単位も分からないし、いくら払えばいいんだ?とりあえず様子を探ってみるかな)


「おっちゃん、いくら払えばいいんだい?」


慎也は鎧を着たおっさんに軽く聞いてみた。


「お前、どこの村から来た田舎者だ?通行料はこの国では共通で500ルピーだろう」


鎧のおっさんは何を言ってるんだという顔をしながら答えてくれた。


(500ルピーってどの硬貨だよ、適当に高そうな銀の硬貨を渡してみるか)


慎也は袋から小さな銀色の硬貨を1枚取出し鎧のおっさんに渡す。鎧のおっさんはその硬貨を見ると、


「1000ルピーか、じゃあ500ルピーの釣りだ。」


自分の腰に付けていた皮袋から、大きな銅色の硬貨を5枚渡してきた。


(なるほどね、小さな銀色が1000ルピー、大きな銅色が100ルピーか・・・じゃあ小さな銅色が10ルピー、大きな銀色が10000ルピーって感じかな)


「じゃあ入らせてもらうよ。そういえば通行証って言ってたけどどうすれば手に入るの?」


ついでだと思った慎也は鎧のおっさんに更に質問した。


「あぁ?通行証はこの町の住人になって税金を納めたら貰えるよ。おまえさんはなんでこの町に来たんだ?やっぱりダンジョンで一山当てるためか?」


(おお、やっぱりダンジョンがあるんだな。まだこの世界のこと全然分からないし、合わせておくか)


「そうだよ。ダンジョンに潜ってお宝を手に入れるつもりさ。」


慎也は当然という顔で堂々と答えた。


「だったら、この町でギルド登録して、初級ダンジョンをクリアしても通行証が貰えるぞ。ギルドで貰える通行証は、住人の通行証と違ってどの町でも使えるから頑張るこったな。ギルドは門をくぐってまっすぐ進んだ突き当りにある大きな建物だ。すぐ分かるから取りあえず行ってきな。どうせ宿とかも決まってないんだろ?」


鎧のおっさんは笑いながら色々と教えてくれた。


「ありがとな、おっちゃん。またねー」


慎也は鎧のおっちゃんに手を振りながら町に入った。

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