プロローグ・転生?特典?
俺の名前は中田慎也。29歳独身、2流の大手企業の会社員をしている。
今日も定時に仕事が終わり、弁当を買って自宅のアパートへと帰った。
「ふー・・・今日も疲れたし、飯食って、風呂入って、ゲームでもするか。」
日課となってしまった、ゲームを午後11時程まで満喫し、次の日も仕事があるため就寝することにした。
「おやすみ」
誰にでもなく一言つぶやきベッドへ入った。
そして、目が開いた時には真っ白な空間にカウンター、そして羽の生えた美しい女性が立っていた。
「・・・・なんだこれ。」
(目が覚めたと思ったら真っ白な場所に美女・・・夢???)
俺が分からずに悩んでいると
「大丈夫ですよ、夢ではなく現実です。」
目の前に美女が話しかけてきた。
「現実ってどういうこと?」
俺は意味が分からず質問してしまった。
「ここは死者が来る、輪廻をつかさどる場所です。あなたは睡眠中に心臓発作で亡くなりました。これから転生への特典を決めて転生してもらいます。私はあなたの転生を担当させていただく天使です。」
すらすらと慣れた様子で喋る美女に何故か納得してしまった俺は、「転生」、「特典」という言葉に心をわくわくさせながら、また質問した。
「転生!特典!どんな場所に?どんな特典があるの?」
焦ったように質問する俺に天使は落ち着いて、
「それは全部こちらで決めます。」
天使が手を指した場所には福引のがらがら回すものが2種類あった。
「この右側の装置で転生先、左側の装置で特典が決まります。特典の装置は先に10面ダイスを振ってから数を決めていただきます。そして特典の中身は後ろの表にある一覧となっております。」
(特典だけ?)
俺はその言葉を聞き、急いで表を見た。