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冬の、せい

作者: 咲良美彩

何故こうなったのか


「寒いね」


「………」


別にクリスマスイブである終業式に図書室の掃除とかいう名目で放課後残らせた東先生を恨んでいるわけではない。別に帰ってもすることないし。誰のせいかと言えばこいつだ。この、隣にいる



「ねぇ、無視しないでよ、河本さん」


沢本冬。私たちは、彼にとっては、ただのクラスメイト。ただの委員会が同じのひと。あ、そういえば苗字に同じ、本、という字があるな、という程度の間柄だ。彼にとっては。


「暖房、つければ?」


私と、この沢本冬が居るのは、どうしてなのか、


沢本冬の自宅なのだ。


現在の時刻は24:00。こいつがカラオケに誘い、本屋に誘い、コンビニに誘わなかったら終電を逃すとか、こんなことにはなってなかった訳で。


「あ、壊れてる」


生憎私の両親は仕事。私が友人の家に泊まる、と言ったその友人が異性だとは思っていないのだろう。兄弟には恵まれなかった。こいつ、沢本冬の両親は旅行中らしい。


「君だって割と楽しそうに見えたけど?」


「楽しそうに見えた?洞察力とか、持ち合わせてないわけ?」


「…………」


彼はしっかり洞察力を持ち合わせている。


私は実際、こいつとのカラオケなりなんなりを楽しんでいた。こいつは自分が私に嫌われていると思っているようだが、そうじゃなくて、そんな訳なくて。


「ねえ、」





冬の、せい。



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