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名家の末娘に転生したので、家族と猫メイドに愛されながら領内を豊かにします!  作者:
守る仕組み

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18/105

王都の市場は宝の山?そして深夜の再び甜菜大実験!

王都の更に中心部の巨大な門をくぐった瞬間、私は思わず声を上げた。


「ひろーいっ! ひとがいっぱい!!」


そう、これぞ王都。

人、人、人。そして屋台とお店がずらっと並ぶ賑わいの渦。


じいじはというと、胸を張っていた。


「どうじゃ? これが王都よ。昔はわしもここで暴れ――」


「お義父様、武勇伝は後日にしてください」


母上が抑え込み、じいじは「むぅ」と唸りながらも引き下がった。


本当は王様にすぐ会いに行きたかったらしいが、さすがに“突然の訪問”は偉い人でも無理だった。

王宮からの返事は「明日の午後以降ならお時間が」だった。


そのため今日は丸一日観光!


王都市場の熱気に圧倒


オットーが案内役として張り切っている。


「嬢ちゃん、ここは王都最大の市場っす! 何でも揃いますぜ!」


干し肉、薬草、布、武器、小物、香辛料。

通路に漂う匂いだけでお腹が空く。


私はキョロキョロしながら歩いていたが――

ある屋台に吸い寄せられた。


──香ばしい匂い。


前世で嗅いだことのある匂い。


「これ……お団子……?」


「ん? 砂糖は高くて買えんからな。これは蜜って言って、木の樹液を煮詰めた甘みじゃよ嬢ちゃん」


店主のおばちゃんが説明してくれた。


(やっぱり砂糖は高級品なんだ……!もし甜菜から砂糖を作れたら、これ絶対覇権取れるじゃん!?)


私は心の中でガッツポーズ。


「あとで甘いやつ作ってやる」と、密かな闘志を燃やす。


珍しい商品からヒントを探す


市場を巡るうち、母上は値段交渉スキルを発揮しまくる。


「これ、三袋で銀貨一枚? 高すぎます。半分で」


「ちょっ……う、うちも商売なんだが……」


母上、容赦ない。


じいじはと言うと、武具店で剣を持ちながら吠えている。


「この剣は腰が甘い! 昔はもっと──」


「お義父様、騒がないで」


母上の冷静なツッコミが飛ぶ。


オットーはオットーで、


「嬢ちゃん、ドラゴン焼き(ただの大きい焼き鳥)食べます? 旨いですよ!」


と屋台グルメを勧めてくる。


こうして歩くうち、私の頭の中は産業アイデアでいっぱいだった。


(この布、染料の技術次第で化けるな……この香草、乾燥してパック詰めすれば絶対売れる……この木工品、うちの森の木で作れないかな……)


でも何より気になるのは、やはり甜菜だ。


再び宿で、深夜の実験タイム!


その日の夜は、庶民向けの宿に泊まった。


「嬢ちゃん、厨房貸してもらったので、あとはご自由に!」


オットーが交渉してくれたおかげで、

私は甜菜(仮)を抱えてニヤニヤしていた。


「はぁあ……やるしかない、甜菜糖……!」


台所の片隅、椅子の上に立ちながら実験スタート。


①甜菜をカット(固い!幼女の腕力では無理なのでじいじに頼む)

②砕く

③水と一緒に煮る

④灰汁を取る

⑤濾す

⑥さらに煮詰める

⑦カラメルっぽくなるまで頑張る


コトコト煮込んでいると……


「おお、この甘い匂いは!」


じいじが鼻をひくつかせて現れる。


「リオナ、これ……もしや砂糖か?」


母上も驚いて鍋を覗き込んだ。


「すごい……本当に甘い……!」


「これ売れるんじゃねぇか!?」


オットーも目を輝かせる。


煮詰めた鍋の底には、薄茶色の、ザラッとした甘味の固まりが残っていた。


(やった……! 前世の記憶曖昧でも、ちゃんとできた!甜菜糖、成功!!)


思わず小さくガッツポーズすると、母上が嬉しそうに笑った。


「リオナ……あなた、本当に天才ね……!」


いや、違う、前世補正……と言いたいけど黙っておく。


じいじは腕を組みながら、誇らしげに言った。


「よし、明日これを持って王宮へ行こう。

国王も甘党じゃからな……喜ぶぞ」


(……じいじ、最強すぎない?)


こうして、

新産業「砂糖」誕生の瞬間は、

ひっそりと王都の宿の台所で生まれたのだった。

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