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下克上

眼竜は救急科に向かって歩いていた。金田に会うためだ。


「金田!」


金田の胸ぐらを掴み壁に押し付ける眼竜


「なんだよ!今度は暴力か?お荷物はこれだから、あ、もうクビになったから、ゴミクズか?」


そう吐き捨てる金田に向かって眼竜は今にも殴りかかりそうな勢いで言った。


「明菜という子供。首の硬直があったぞ!」


「明菜?誰だ?」


本気で覚えてない様子で答える金田。


「ゴミクズはお前だ」


「あ、なんだって?」


顔を寄せて金田に向かって怒鳴っていった。


「ゴミクズはお前だって言ったんだよ!患者はお前の遊び道具じゃないんだよ!覚えとけ!」


それを言い合えると眼竜は金田の胸ぐらから、手を離しその場をさって言った。


「なんなんだ?あいつ!」


眼竜に掴まれ、ぐちゃぐちゃになった洋服を直していると、金田の部下が慌てて走ってきて、金田に言った。


「科長!」


「どうした?」


「院長が至急、院長室に来るようにと」


「院長が!?わかった。すぐに行く」


金田は急いで院長室に向かった。

院長室に入った金田は訳がわからなくなっていた。院長室の椅子に座っていたのは、院長ではなく、知らない男性だったからだ。

呼び出した当の院長は、その男性の脇に立っていた。


「あの〜、院長…。これは、いったいどう言う事ですか?」


不安そうに尋ねる金田。


「君が金田くんですか?」


院長室の椅子に座っていた、男性が答えた。


「そうですけど、あんた誰ですか?」


「金田くん!言葉に気をつけなさい」


院長が慌てて言った。


「この方は、この病院の理事長!朝霞 正 理事だ!」


「えっ!」


金田は驚き後ろに一歩下がった。


「金田くん。君は…大変な事をしてくれましたね…」


「えっ!何がですか?」


「わからないですか。一くん。例のものを」


「はい。院長」


院長はA4の記事を見せてきた。

そこにはこんなタイトルが書かれていた。


「化学工場爆発事件で活躍した城西東和の闇!救急科 科長に疑惑」


「これは、なんですか?」


「この記事は来週発売の週刊ですよ。貴方が、お金と医療の無料提供に引き換えて、活躍した医師を落とし入れようとした事。そして、その男性の子供の病気を見落とした事が書かれているんですよ」


「なっ!」


「わかってますよね。金田くん。クビです!さっさと荷物をまとめて出ていきなさい!」


「そんな…院長!」


院長に助けを求めて顔を向けた


「な、何やってる!金田!出ていきなさい!」


「そ、そんなー。うゎー!」


金田は院長室でつうぷして地面をたたいて叫んだ。


「一くん。君もですよ。」


「えっ?何を言ってるんですか?理事長」


「監督責任を取って辞任しなさい」


「そんな、理事長」


「荷物を畳んで、出ていきなさい!」


理事長はボソッと「使えんやつらだ」と言い捨て部屋から出て行った。


特別救急医療科にいる本庄マリナは自分の机の整理をしていた。

何故か鼻歌を歌いながら気分良く整理していた。


「そろそろかな?」


マリナがそう言うと、特別救急医療科のドアが開き、狩野が息を切らしながら入ってきた。


「マリナ先生!理事長が先生達のクビを取り消しすると、今、掲示板に張り出されていました!」


「上手くいったみたいね」


マリナは笑って狩野を見た。


「上手く?どう言う事ですか?」


「実は秋元さんって、週刊誌の記事を書くフリーの記者らしく、今回の事件を記事にするように頼んだの」


「なるほど…それでですか。」


「そう!」


狩野と談笑していると、誰かがドアを叩いた。


「いいかしら」


そこには、身長170センチメートルぐらいのロングヘアーで、目鼻立ちがスッキリしたモデル並みの顔した女性が立っていた。

女性は白衣を着ていた。


「はい。なんですか?」


「特別救急医療科は解散します」


「……えー!」


狩野と私はその言葉に驚いた。







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