第13話 子供
非常にお久しぶりな更新です。ずっと行き詰まってて申し訳ありませんでした。
「……っ?」
私が目を覚ましたそこは、どうやら牢屋のようなものらしかった。
先程自分の身に起こったことを思い出し、私は身震いした。
じっとりとした嫌な湿気が肌にまとわり付き、あの裏路地よりも濃い黴の臭いが鼻をつく。
そして周りには私以外にも数人居るようだ。
が、しかし何か違う。
「あっ、起きたよ!」
「ほんとだーっ」
「大丈夫?」
「いきてるー?」
「当たり前でしょ」
特有の喋り方にまだ甲高い声、そして目の前に並ぶ少し高さの足りない頭達。
そう、その“人々”は――――皆子供だった。
「え……」
思わず声が出る。どういう状況だろうかこれは。
「あ、喋った」
「ねえねえ大丈夫?」
「なんでここに来たの?」
「どっから来たの?」
「ち、ちょっと待って……!」
子供そしておばさま方特有のマシンガントークである。
子供ながらに心配してくれてるのはわかるのだが、これは困る。
ひたすらあたふたするしかない私であったが
「ちょっとみんな静かにして」
子供達の中からそんな声が聞こえて、質問攻めが収まった。
見ると子供達の中心から年長者なのであろうか、12歳程の少女が出てきた。
実に不思議そう、というか怪訝そうな顔で首を傾げこちらを見ている。
そしてうーん、と言いながらこう問うた。
「お姉さん、もしかして状況わかってなかったりする?」
状況、ね。
カイラにあれほど注意されていたにも関わらず、自身が誘拐されたというこの状況は充分理解しているつもりだが。
「……誘拐されました」
「あぁー……やっぱりね」
実に呆れた顔をされた。やっぱりとは何だ。
わかっている精一杯の事実、状況を言ったつもりだったのだが。
こんな年下の子にこんな風にされると少し哀しくも思うが、そもそもこの国どころかこの世界の住人ですらない自分に正しい状況などわかるわけがなかった。
「私達が誘拐された目的はね、“子供好き”の貴族様に売られるためなんだ」
「……子供好き?」
「そう“子供好き”」
とても意味深な言葉を彼女は言う。
「それって連れて行かれたらどういうことに……?」
「……聞きたい?」
私はふるふると首を横に振った。そんな嫌そうな顔をされたら聞きたくない。というよりもなんとなく予想が付いてしまった。
つまり、私が思うにその貴族達は所謂“ロリコン・ショタコン”と言われる人種なのだろう。
だからわざわざ街から攫ってきた子供達を買うのだ。背筋の寒くなる話だが、世の中には色々な人間が居る。
しかしそれを理解すると同時に一つの疑問が浮かび上がった。
「……私は、子供に入るんですか……?」
大人でないのは確かかもしれないが、子供と言われる程自分は幼かっただろうか。
「……お姉さんいくつ?」
「今年で17です」
「え……」
ああその顔、は。
「えーっと、ほんとに?」
「ほ、本当ですよ……っ!」
つまり私は子供だと間違え攫われたわけだった。




