54話
「それじゃ～どうしようか？」
「魔王は放置で良いの？」
「良いでしょう」
「ちょっと見たかったかな～って」
「ん～安全装置付けときますか」
空間座標指定・・・範囲指定・・・魔王・・・拘束
空間座標指定・・・範囲指定・・・魔王・・・固定
「ややや！コレが魔王？」
「そうみたいですね～」
「なんか・・・キレイ～」
「コッチの方見てますね～」
「なんかオドオドしてないかみゅ～？」
空間座標指定・・・範囲指定・・・魔王・・・魔石編集
空間座標指定・・・範囲指定・・・魔王・・・拘束解除
「しゃべれますか？」
「あ・・・う・・・わたし・・・ま」
「どっか悪いのかみゅ～」
「暫くしゃべってなかったんでしょう」
コクコクコク
「スゴイうなずいてるよ～」
「君は自分の事分かってる？」
「わたし・・・元・・・災害」
「災害？」
「ややや！災害って災害魔王？」
「だったんですが・・・その・・・」
「どうしたみゅ～」
「さっきまでココにあった負の感情が・・・なくなった」
「さっき魔石編集したからな～」
「ややや！魔石壊すとかじゃなく？できるの？」
「出来るよ～」
「それで・・・封印されてた事が悔しくて・・・」
「うんうん」
「辛くて・・・封印解こうとしてて・・・」
「うんうん」
「けど・・・魔素が無くなって・・・」
「うんうん」
「自分のこと以外分からなくなって・・・」
「うんうん」
「急に地上に出たかと思ったら・・・」
「うんうん」
「何もなく真っ新になってました」
「ひゃ～もう魔王じゃないんだね！」
「・・・そう・・・みたいです」
「元々魔王だったの？」
「最初は戦争の傭兵でしたね・・・」
「それから魔王になったの？」
「ずっと前線で戦ってたら・・・いつのまにか・・・」
「魔王って呼ばれたの？」
「災害って言われて・・・」
「そこから災害って呼ばれてたの？」
「相手の目が憎しみの目で・・・私を見て・・・」
「・・・」
「それがいつの間にか・・・体が・・・変わって来て・・・」
「・・・」
「それからは・・・憎しみが増えていって・・・」
「・・・」
「戦争に勝ったら・・・殺されそうになって・・・」
「・・・」
「憎しみが・・・止まらなくなっって・・・」
「うわ～～～ん」
「？？？」
「うわ～～～ん」
「？？？」
「泣いちゃうよ～～～」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「んで今の気分は？」
「もう憎しみは無いですね」
「もう寂しくないの？」
「寂しくはないですね」
「これからどうするの？」
「どう・・・しましょうか？」
「私と一緒に行こう！！」
「いいん・・・ですか？」
「君の得物は何？」
「ロングソード・・・でした」
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・ロングソード・・・固定
「はい、ど～ぞ」
「これは？・・・どこから？」
「カイルさんは空間から作れるんだよ」
「今・・・作ったんですか？」
「それに・・・軽いです」
「色の希望はありますか？」
「色は・・・黒で・・・ココに・・・赤のラインで・・・」
「他には？」
「もう少し・・・長く・・・柄も・・・長く・・・」
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・ロングソード・・・長さ固定
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・ロングソード・・・色固定
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・鞘・・・固定
「これで良いですか？」
「すごく・・・手に馴染みます」
「うっわ！剣どころか手元も見えないみゅ～」
「防具はどうしますか？」
「軽鎧・・・良いですか？」
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・軽鎧
「色は黒？」
「いえ！・・・このまま透明で・・・」
「ややや！カッコイイ～みゅ～」
「さて、どうしましょうか？」
「いやいや！それよりさ～」
「んん？どうしました？」
「魔王ちゃんのお名前は？」
「・・・ああ！！」
「私は・・・エミリア・・・です」
「それって魔王の名前で残ってたりする？」
「残ってるでしょうね～」
「じゃあ変えよう！」
「・・・どうしましょう・・・」
「エイミーはどうみゅ～？」
「・・・エイミー・・・いいです！」
「ではではエイミーちゃんよろしくみゅ～！」
「よろしくですね！」
「・・・よろしく・・・です」
「ではどうしましょうか～？」
「それよりこのガーゴイルみたいな石碑もどうにかしよう」
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・分解
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・再構築
空間座標指定・・・範囲指定・・・空間固定・・・固定
「ややや！天使じゃん！」
「可愛いでしょ！」
「・・・可愛い・・・です」
