1話
街道も鬱蒼な森に飲み込まれて暫く経った頃、何かが戦ってる音が聞こえてきた
「おいおい、こんな人気のないところで何が戦ってるんだ?」
「見ても無いのに分かる訳ねーだろー?」
「まあまあ、行けば分かるでしょー?」
男女三人組は戦ってる方へ進んで行く、どうやらモンスターと戦っているらしい
音がする方へ近づくと・・・オークの集団にキャラバンが襲われていた
オークは、ざっと見ても2~30頭が押し寄せて来ているのを先頭の護衛が
持ちこたえているが、今にも押し切られそうである
「もっと踏ん張れ!」
「そっち!右にも回り込んでるぞ!」
「頭~早くしてくれ~」
「頭言うな!!」
「ボス~早く~」
「ボスじゃねーよ!!」
頭?ボス?と呼ばれている人物はこちらから見る限りでは良く見えない
が、声からするとスゴク若い様だが?
2~30頭いると思われたオークが今見ると随分数を減らしていた
右に回り込んだと話していたが、右側にオークはいない
時間も、そんなに経過していないのにオークの数が目に見えて減っている
なのにオークの死体がない
「おい、オークはどこに消えた?」
「いやわかんない」
「ここから見えないですよね?」
「何頭か見えるけど、消えてますよね?」
「あーいなくなった」
助太刀する暇もなく見てるだけでオークは消えてしまった
なんだ?何が起こっている?
ボーゼンと立ち尽くしている事にキャラバンの方も気づいたようだ
一人の見た目13~5歳位の男の子が近づいてくる
「あ?お客さんですか?この先の村に用事ですよね?ここは一本道ですから!
やはりアイテムボックスですか?」
「アイテムボックス?」
「アイテムボックスレンタルのお客さんではないんですか?
この先の村はアイテムボックスレンタルが名産ですよ~」
3人の頭は追い付かない
次々に自分達の創造を超えた内容が押し寄せて来てるのだから
「いやアイテムボックスも魅力だが、オークはどうなった?今戦闘してたよな?
見間違いじゃないよな?」
男の子は頬をポリポリ掻きながら
「あー僕のアイテムボックス特別製でして~」
オークの集団に襲われているとこに近づけばオークは消えてしまった
出会った男の子はアイテムボックスの話を振ってくる
(会話がかみ合わない?聞かれてマズイ事なのか?)
「いや今アイテムボックスの話じゃなくオークの・・・」
オークの話をと言う前に男の子はかぶせ気味に
「はい!ですから襲ってきたオークをアイテムボックスに収納しました」
三人は益々混乱する
「???」
「!!!」
「?!?」
「アイテムボックスって生き物は入れられないよな?それに数も2~30頭いたぞ?」
通常アイテムボックスに生き物は入れられない
が、死んだ魔物を素材として入れる事は出来る
容量も通常であれば1㎥位の大きさで100㎏位である
しかもスキルで持っている者はスゴク少ない
男の子は
「ええ!ですから特別製です!」とニコニコ笑顔で言うのだった
(これ以上は話さないみたいだな~)
「この先の村で同じのがレンタル出来るのか?」
「ええ!名産ですから!」
「購入は出来ないのか?」
「ええ!レンタルのみです!」
「そこの村の村長が商売でしているのか?」
男の子は良い笑顔で
「はい!私が村長のカイルと申します」
三人は益々混乱する
「???」
「!!!」
「?!?」
「いや他に大人もいるのに君が村長なの?」
「ええ!私が商売始めてこの先の村に店を出して、それから村長に任命されました」
(聞いても納得できない事が多すぎるが、この若く見える男の子は実は若く見えるだけなのか?)
「君いくつなんだい?」
「もうすぐ15になりますよ!」
見た通りの若さでした
初めての執筆です。
初めての作品です。
暖かい目で見てください。