空気で唯一常識人な主人公の学校日誌!?
こんにちは、こんばんは、おはようございます、DOUBLEGAMEと申します。記念すべき初投稿です、黒歴史を刻みました。僕らDOUBLEGAMEは二人組でやらせてもらっています。宜しくお願い致します。
〔緋のターン〕
おはこんばんわ!作者一人目緋です!この度はこの作品を見てくださり、ありがとうございます!(タイトル長い)
途中で「ツマンネ」て思ってしまうかもしれませんが(ごめんなさい)最後までがんばりますので、宜しくお願いします!気になった事がありましたらじゃんじゃんいってください。それでは、開幕です!
【葉のターン】
今日は、最初の方にも御挨拶させて頂きました、葉と申します。初投稿の僕らの黒歴史を拝見して下さいます皆様、深く感謝致します。それでは、お楽しみ下さいませ。
第一章 1
紅い色が飛び散った。視界が、赤いで染まっていく。
厳しかった父が、優しかった母が、ぐちゃぐちゃの“モノ”になる。無様に肉塊に成り果てる。私はただ独り残されて、呆然と立ち尽くす。“犯人”はその海のような色彩の瞳で私を覗いて、形の良い口元を吊り上げて吐き捨てる。
『私の“計画”のオモチャとなるのよ、葛城美途。笑いなさい、貴女の“中身”はーーー』
......なんか、また変な夢を見た。この胸糞悪い夢はいつも私にまとわりつく癖に、目が覚めたらはっきり思い出すことが出来ない。
私の名前は葛城美途。厳しい家庭に生まれて、15年。不器用なせいで一族の恥と言われることもしばしば。だけどまあ、どうでもいいかな。
それで、話変わっちゃうけど今は悩み事で忙しいの。
「さあて、どっちにしようかな?」
「うーん、美途ちんはオレかな☆」
「うん、死ねば?」
この軽薄野郎は従兄弟の秋斗、超をつけても足りないくらいうざい。悪い奴ではない......と思う。
「で、お悩み事はなんだい?」
「ええ―、告白するなら隼騎か、海人か、優希か、尚樹か?」
「多くないかい?!せめて二人くらいでしょ?!」
ふふふ、と不敵を装って笑うが、いきなり秋斗の様子が変わったのが見えた。
「......ごめん美途。今日は......伝えなきゃいけないことがあるんだ」
「いきなり愛の告白はノーセンキューだかんね」
「“呪い師”って、知ってるかい」
「いやいきなりそんなイタいこと言われても困るよ?!」
そんな事言われても困るし、変態から厨二病にいつシフトしたの?!
だけどいつものガムがこびりついたみたいな顔じゃなくて、物凄い真剣な表情で言うものだから聞かざるをえない。
「“呪い師”っていうのはね、“言霊”の力を使って悪鬼を滅する......人の敵を祓い救いをもたらす事の出来る者なんだけど」
何でその役目が回ってきたのかよくわかんない。人の敵ってなんだ、ニートか。
「ははは、美途ちん分かりやすいなあ。あのね、表の人間じゃ分かんないと思うけど、裏社会の巨大組織“ク ヴァール”、構成員の七割が呪い師のような異能者という、恐るべき犯罪組織だ。
オレ達はそれに対抗するため、異能者を育成してる。おk?」
「ごめん、突拍子も無さすぎて、全く分かんない」
秋斗は少し困ったような顔をして、にこりと笑って言った。
「給料出そうか」
「やる」
そんな感じで私は呪い師になることになった。
※ ※ ※
「はい、着いたよ、美途ちん」
高校生のはずの秋斗が運転する車に乗り、着いたのは古びた神社だった。ところどころにこけが生えていて、黒ずんでいる。
「ここで“呪い師”の力が授けられるんだっけ」
「そうだよ、靴脱いでこっちの部屋に来て」
言われるがまま、私は靴を脱いで、畳の上に上がる。次いで、文字が大量に書かれた紙を渡される。読んで、と指示が出た。
漢字ばかりで書かれたその文章を見ると、なぜだか内容が頭に入って来るような気がした。自然と声が出る。
「我が名は葛城美途、桜花の一族なり。
混ざりし悪と渦を巻く闇より舞い降りる、聖火の力を欲する者。
我がに神々の言の葉を」
自分でも何いってんのかよくわかんないけど、自分の中に何かが溶け込んでいくような不思議な感覚がして、凛とした声が響く。
――良い、良い。授けようぞ、桜花の名に誓い、“聖火”の言の葉にて降りよう。
声が途絶え、元の感覚が戻ってきたみたいだ。いつの間にか隣に秋斗が立っていて、口説く時の表情で話しかけてくる。
「心配は要らないさ、落ち着いて、“聖火”の中名を呼んで」
こういうときに頼りになってしまうのが嫌だけど、私は「聖火」と呼んだ。
遠くで鐘が鳴るような音がして、次の瞬間には手に杖を握っていた。細長く、身長と同じくらいまである杖はき金細工の月があしらわれている。
その月の金細工には1つ大きな深紅の水晶がはめ込まれ、自ら僅かな光を放つ。
「綺麗......」
「これが“聖火”......、美しいね。この杖を使って祓うんだけど、方法は......」
「私は、方法を知ってる」
なんだろうか、本当は知らないはずの祓い方を鮮明に覚えている。秋斗は一瞬驚いて、少し笑う。そして、何か封筒を差し出してきた。
「よく聞いて、美途。呪い師は正に諸刃の剣、祓う為の言霊で他人を傷つけることが出来てしまう。だから君 が良ければ、この学校に通って見ないか?」
封筒の中にあったのは学校のパンフレットだった。『真時雨高等学院』、全く聞いたことがない。
「とてつもない才能がある。それを制御するための学院だ。オレもここの生徒だし、理事長とも仲が良いから ね。どうだい?」
「私みたいな異能者がたくさんいるってこと?」
「そうだよ、ついでにここ、受験無しだから」
「おーけー、私そこいく」
これからの困難(いろいろな意味で)を知るよしもない馬鹿な私は哀れな決断をしてしまうのだった。
......ほんと、やり直したい。
一章と二章は基本葉のターンです。読んで下さった、心が大海原のような、神様女神様、お付き合い有難う御座います。次回も読んで頂けると光栄です。それでは、御機嫌よう。