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第一章 中編 小橋零

東京港希種殲滅作戦当日……



対策2の小橋班はコンテナの上に登っていた。本来ならばこんな事は許されることではないが、ゾンビが関係しているのならば別だ。


「班長、俺は一番高い所に行きます」



双葉はそう言うとコンテナを登り始めた…… と、言ってもコンテナを登るのは楽ではない。何故なら条件としてはコンテナが二つあること。それに人が入れるスペースがあることだ。何故ならばそのスペースに人が入り、手と足の力を使い登っていくのだ。なのでその幅は狭すぎても広すぎても駄目なのだ。



「小橋三佐!いましたか?」


桜庭がコンテナの下でそう聞いてきた。


「いや、ここからゾンビは見えない。多分隙間にでもいるんじゃないか?」


小橋はそう言うとコンテナの上から飛び下りた。



「まぁゾンビは我が班に任せなさい!いざとなったらこの俺が飛んできてやるから!」


水瀬はそう言いながら桜庭に押されて行ってしまった。なので取り合えず小橋班は二つに分かれることにした。分け方としてはゾンビを遠距離から倒す狙撃組の双葉と菊川と、近距離で倒す小橋、星水、西原だ。





そして希種との戦いは二つに分かれてから10分後に起きた……



奴等はコンテナの隙間から飛び出してきたのだ。



ザスッ!


小橋がゾンビを斬ると血が辺りに飛び散った。どうやら希種ではなかったらしい。でなければ、こんなに簡単に倒せるはずがない。ゾンビを倒し終えた小橋が刀についている血を拭き始めた。流石に民間人のいる港で血のついた刀を持っているわけには行かないからだ。



「希種じゃなかったんだ~」


星水がそう残念そうに言ったときだった。当然小橋の足下に黒い影が見えた。最初は小橋の影だろうと思ったが、それは明らかに小橋の影ではなかった。



「あの影は……」


星水がその影が誰のものか分からず上を見た時だった。そこにはコンテナの上から顔を覗かせるゾンビがいた。



「班長!ゾンビが!」


それに気が付いた西原がそう言った。すると小橋は刀を拭くのを止めたてこう言った。



「星水!行けるか?」


小橋はそう言いながら指をゾンビに向けた。


「もちろん!」


すると星水はそう言うとまるで猿のようにゾンビのいるコンテナの上に飛び乗った。そして短剣を手に取った。



「気を付けろよ!」


小橋は下からそう言ったが星水に聞こえているかは分からない。星水はそんな事を気にすることなくゾンビに向かって短剣を降った。




「昇進の為に死ね~!」


星水はそう言いながら短剣を振り続けたが、ゾンビには当たらなかった。多分こいつが殲滅対象のゾンビなのだろう。





とあるコンテナの上……



「ここから少し離れている所で星水が戦ってるな……」


と、双葉が言った。が双葉の言う少しとは100メートルくらいの事なので実際はかなりの距離があった。


「狙撃出来そうですか?」


菊川は双眼鏡を覗くとそう聞いたが、答えは大体分かっていた。


「無理だ」


と双葉は言った。やはり理由としては通常のゾンビならば可能かも知れないが、今回のゾンビは動きが凄い希種だ。なのでこの距離から撃っても当たる確率はかなり低いだろう。それに第一そのゾンビの近くに星水がいるため撃つことが出来ないのだ。




「取り合えずあそこは任せて違うゾンビを探そう……」


双葉はそう言うと再びスコープを覗きゾンビを探し始めた……






星水夏希ほしみずなつき


一等ゾンビ対策官


武器……短剣

拳銃

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