No19 住めば都
ひさしぶりの投稿で、お久しぶりです。
ガラクタの町に住み半年が経とうとしている。廃棄物の腐臭、それに集る虫といった劣悪な環境は、正直僕には辛いが、町人たちの手助けもあって生活できている。
自分一人では生きていけない環境だからこそ、人が互いに助け合える。
だが、それでも人は死ぬ。繋がり以上に、ここは人が生きていける場所ではないのだ。
「おーい、ツバト。ノマ山の爺さんが死んだから、これから手向けするってよ」
僕は「今行きます」と返事してガラクタの山を下りていく。
「どこでお葬式をするんですか、トネさん」
「いつもと変わらねえだろう。焼却炉にぶち込むだけだ」
眉毛を鋭く伸ばした男、トネさんは、さも当たり前のように言う。
このガラクタの町では腐敗物というのは最も命に関わるものであり、そのため焼却炉の煙が途切れることなく燃焼を続ける。
全てが腐り、燃える匂いは、生命の死をリアルに感じ、悲しい気持ちになってしまう。
これがガラクタの町の当たり前。
この日常に慣れてしまった自分がいることを、不思議と僕は悲しくなかった。その現実を受け入れられることは、僕の心が強くなったのか。それとも感性がマヒしたのか。
答えを知ろうとも僕は思わないが、この人の形をした肉塊が焼却炉に燃やされるサイクルを、自然と受け入られていることに、不満はなく、むしろ海のように心が穏やかに静かに流れているように思えている。
この腐臭さえも、なんだか潮の香りに思えてくる。
寄り添う赤い猫は不満顔な表情で暮らしているが、この子は何に対して不満を感じているのだろう。
少なくとも、僕とは違う景色を見ているのだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
千以上の赤い軍服を着た軍人が整列する光景は、圧巻と巨大な畏怖を与える。
赤橙の台に上がった高麗な服を着た一人の男が花束のようにまとめたマイクの束を片手に、宣言する。
宣言者の名は、デューツ王国第一王子、カルトロリア王子である。
「我々『ウリア』は、デューツ王国を守るため戦わなくてはならない!
それは、民を守るためであり、君たち家族を守るためである!」
カルトロリア王子の言葉に、『ウリア』と呼ばれた赤き軍人たちは沈黙して共聴する。
「しかし、周辺国の力も侮りがたい!
特に、アルパラゾ王国、新興国であるカルパーソは強敵である!
故に、我々は力を付けなくてはならない!
八百年続く我らが誉有る意志、礼節、誇りを失ってはならない!!」
カルトロリア王子は手に武器を掲げる。その武器は大剣の形状をした霊己武記だ。刃に描かれた龍の紋章は、デューツ王国の王の血統しか受け継がれない王国守護精霊の恩恵の印である。
「今こそ掲げよ!
己とその魂を、今こそ誉としらん!
我に続きし勇者よ、証である霊己武記を掲げて声上げろ!」
「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」」」」」
『ウリア』は声たかだかく、カルトロリア王子の呼び声に答える。
軍人として扱われることを光栄に思え、自分たちを十八文に活用してきたカルトロリア王子には、王としてのカリスマがある。
『ウリア』はそれを疑うことはない。
だからこそ、心酔し、傲慢そ、彼の背中についていく。
全ては覇王之道の、その栄光という頂きを拝むため。
「いくぞ、『ウリア』よ!
開闢の狼煙、ガラクタの町、マンムーナへ!!」
◇ ◇ ◇ ◇
デューツ王国から二百の赤い空挺戦艦が飛んだのは、王子の声高らかな宣言が行われた、すぐだった。
翌月改稿された世界地図には、マンムーナの名前がなくなっていた。
そのことに不思議に思っていた民衆だったが、すぐに別の話題へと流れていき、人の頭からマンムーナの名前が消えていく。
当人ではなければ、それは些細なこと。自分に被害がなけらば不干渉なのは、どの時代も変わらない。
最近、今話題の映画にはまっており、雑誌や特集などと漁っています!
小説を書くものとして、彼には憧れますね。
ファンタジーもいいけど、日常ものを独自の世界観で書きたいと思っています。完全に映画い影響されていますよね(テレ)。まあ、自分が書いたらSFになるかも、という何かしらの”あれ”がありますが、まあ書きたいものを書いていきたいですね!!




