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神さえも裁けない  作者: 筧 耕一
起承転結の起
8/59

聖女の日常

 数日後


 私はえい君が帰る時に話しかけようとあちこちを見回したが、影君はいつの間にか帰っていた。

朝奈あさな~帰ろうー」

 美波に言われて教室を出ようとすると、まだ教室に残っていた西森君を見かけた。

『西森君!』

「あ、朝奈ちゃん。どうかしたの?」

 西森君も鞄を手にして帰ろうとしている所だった。朝奈は西森に前から気になっていた質問をした。それは西森に関する事では無く、影に関する質問だったのだが……

『少し気になったんだけど、影君ってよく休み時間は寝ているか読書しているけど、なんでなの?』

「その理由は俺から言えないよ。……すまないが、あいつの事を知りたいならあいつに直接聞いてくれ。俺が言うと後で怖いからな」

 西森は苦笑いしながら言った。

『そっかぁ……分かった。ありがとう。じゃあね、西森君』

「じゃあね。朝奈ちゃん」

 そっか。やっぱり影君が眠そうにしているのには理由があるんだぁ。

 朝奈がそんな事を考えていると……

「朝奈~ 帰ろーよ」

 待たせてしまった美波にそう言われ、待たせていた事を謝って学校を出た。

 学校から出た後、美波とデパートで買い物をしてから、家に帰った。



「朝奈さん お帰りなさい」

 家に入るなり、父親の秘書の森崎もりさきさんに言われた。笑顔で出迎えるという訳ではなく、私が帰宅したのをきちんと確認するような表情と声だった。

 森崎さんはとても有能な女性であり、家に住み込みで働いている。秘書というだけでなく、私の世話役のような人であり、この家の家事までもこなす凄い人である。

『ただいま帰りました』

「朝奈さん。今日は帰りが遅かったようですね?」

 森崎さんが怒っているのが分かった。私はこの人が昔から苦手だった。

 言葉にされなくても、無駄な時間を過ごすな。貴方はそこらの人と同じに過ごしてはいけない と言われ続けている気持ちになってくる。

『すみません。美波と買い物に行っていたので』

「そうですか。これからは、もう少し早めに帰ってきてくださいね」

『はい。今後は気をつけます』

 私は森崎さんに注意を受けた後、部屋に行った。



 私の父親 日向勝元ひゅうがかつもとは、ラーバルディグループいう大手デパートを経営している大企業の社長である。つまり私はお嬢様になる。その為、娘の私は色々な事を期待されている。

 そして部屋には、いつもお見合いの写真がある。常に結婚を意識させる為なんだろうけど、まだ高校生なのに結婚なんて嫌だなぁ。なんで、私は日向家に生まれたのだろう。

 父親が社長という事は美波にしか話していない。美波は私の一番の良き理解者だ。流石に小学校からの付き合いなだけある。

 部屋のドアがノックされ

「朝奈さん。ディナーの準備が整いました」

 森崎さんにそう言われ、私は気が進まないまま食事する部屋へと向かった。


勝元 の名前の由来は 映画 ”ラストサムライ”からきています。

 あの作品が好きで何回も見ました。

 ちなみに森崎には由来ありません。


 とりあえず、興味を引かれる程度の文章を一気にアップしたい と姑息な考えをしております。

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